AI中原昌也「声帯で小説を描く!」プロジェクト
現代アートのシーンで注目を集めるクリエイティブカンパニーKonelが、DOMMUNEの宇川直宏氏とともに、新たな創造の試みを発表しました。それが「AI中原昌也『声帯で小説を描く!』」というプロジェクトです。この取り組みでは、作家・中原昌也氏のデジタルツインとしての「声帯AI」を構築し、「DIG SHIBUYA 2026」イベントにおいて展示される予定です。プロジェクトの目玉は、中原氏自身の声を持つAIが製作した小説と、彼の生身の身体の障がいを補完する新たな創作手法です。
プロジェクトの背景
中原昌也氏は、三島由紀夫賞を受賞した作家であり、音楽の世界でも活躍していた人物が、3年前に健康問題で重度の障害を抱えることとなりました。右手の動きが制限され、視力を失った彼が作家としての自らの表現を続けることが困難になった際、35年の友人である宇川直宏氏が、この困難を乗り越えるためのプロジェクトを提案しました。
その取り組みはAI技術を活用し、中原氏の過去の作品や言葉をもとに、デジタルツインを形成することで、彼とAIとの声による対話を実現するものです。このことにより、彼にとっての新たな物語創作の可能性が広がります。「書く」のではなく「描く」という視点から、新しい表現を模索する挑戦が始まります。
声帯AIの役割
「声帯AI中原昌也」は、中原氏の実際の声をもとに作られたAIで、彼との対話を通じて新作小説を共に創り上げていきます。この新しい創作手法は、テクノロジーとアートを融合させ、身体的制約に合わせた新たな表現を模索する重要な試みと言えます。プロジェクトの進捗は、DOMMUNEの配信番組でも報告され、リアルタイムでの成長過程を見ることができます。
作品発表の形態
プロジェクトでは、6つの作品と1つのアフタープロジェクトが用意されています。
1.
インスタレーション作品:南米ダイレクトから影響を受けた多様な小説を取り入れたインスタレーション。
2.
新作小説:中原氏とAIの共作による根本的な発想が形になった新作。
3.
ドキュメンタリー映像作品:プロジェクト全体の過程を追ったドキュメンタリー。
4.
アニメーション作品:AIが生成したストーリーを映像化。
5.
トークセッション:AI研究者などを招いてのディスカッションイベント。
6.
ワークショップ:参加者自身がAIとともに創作を楽しむことができる機会。
7.
劇場映画作品:プロジェクトの集大成としての映画化も視野に入れています。
スケジュール
このプロジェクトの発表は、2026年2月13日から15日の期間中、渋谷PARCOで行われる予定です。来場者はこのインタラクティブな体験を通じて、新たな創作の現場に参加することができます。AIと人間の新たなる関係構築のプロセスを目撃できる貴重な機会です。
この新しい試みが、現代アートにどのような影響をもたらすのか、非常に興味深いところです。AI技術によって再び中原昌也氏の表現が広がることを期待しています。