ショート映画配信サービス「SAMANSA」が大きく前進
2022年に設立されたショート映画に特化した配信サービス「SAMANSA」が、最近、シリーズAラウンドで総額7.4億円の資金を調達した。この資金調達は、DG Daiwa Venturesがリードし、XTech Ventures、セレス、GENDA Capitalなどの既存投資家に加え、新たにEX Innovation Fund、Cygames Capital、Apollo Capitalなども参加したことで、累計調達額は約11億円に達した。
【SAMANSAの展望】
SAMANSAは、「映画を、自由化する。」をビジョンに掲げ、独自のプラットフォームで世界中のショート映画を配信している。アプリがリリースされて以来、予告編の制作や字幕翻訳など、すべての配信プロセスを自社内で完結しており、SNSでの予告再生数が1億回を超える作品も誕生している。現在、600本以上の作品を国内外に配信しており、国際映画祭やエンターテインメント施設、多種多様なメディアプラットフォームを通じて新たな鑑賞機会を創出している。
今回の資金を如何に活用するかは、プラットフォーム機能の向上、海外展開の加速、オリジナル映画の制作、そしてグローバルな観客と作品を結ぶ仕組みの強化に重点が置かれている。特に、英語圏への展開や新しいIPの開発が、SAMANSAの成長戦略の重要な部分を占める。
【投資家の期待】
各投資家は今回の資金調達を通じて、SAMANSAの成長可能性を期待する声を寄せている。DG Daiwa Venturesのマネージングディレクターである渡辺は、「SAMANSAは、強力なクリエイターネットワークを持っており、今後日本だけでなく、世界中に愛されるコンテンツを届けられると確信している」と述べている。さらに、EX Innovation Fundの水谷も、「クリエイターとの繋がりを価値として、世界中の映像クリエイターの才能を発見し、発信していくことに期待を寄せている」とコメントしている。
【映画の未来】
映画の長さやフォーマットに対する人々の認識は変化しており、短尺映画やショートフィルムは、新たなスタイルの映画体験を提供するための重要な要素として位置づけられている。代表取締役の岩永祐一は、「映画が多様化し、自由化されることで、新しい文化が生まれる」と語り、映画産業の変革を志向している。
SAMANSAは4年間で得た知見と実績をもとに、さらに多様な映画体験を提供するための施策を推進する予定だ。その中には、オリジナルコンテンツの制作や劇場公開を計画しており、映画をより身近で自由に楽しむ新しい文化の創出を目指している。
【今後の発展】
SAMANSAの目指すところは、国内外での急速な成長、多彩なクリエイティブコンテンツの供給、そして新たな映画体験を通じてより多くの観客の心をつかむことである。ショート映画がもたらす無限の可能性は、今後もますます注目されるだろう。これからの3年、5年の視点で、映画の未来を共に切り開くことを期待しつつ、SAMANSAの新たな挑戦に注目が集まる。