釣りの安全性を高める!鮎友釣りワールドカップ専用ライフベストの開発
岐阜県郡上市に本拠を置く郡上鮎の会は、2025年8月3日に開催される「中高生鮎友釣りワールドカップ」において、全選手への着用が義務づけられた「鮎友釣り専用ライフベスト」を開発しました。このライフベストは、特有のリスクに対応した安全設計が施されており、選手の安全を第一に考えた製品です。
競技の一部としての安全対策
昨今、全国で釣りや水難事故が増加している中、特に釣りに関連する事故は深刻な問題となっています。令和6年の水難事故に関する報告によれば、釣りによって身を危険にさらすケースが多数存在しており、そのための安全対策が求められています。郡上鮎の会は、この問題意識から「安全対策を競技の一部」として位置付け、独自にライフベストを開発しました。
独自開発ライフベストの特長
新しいライフベストは、従来の手動膨張式ではなく、常に浮力を持つ「常時浮力型」仕様。このデザインは、事故が発生した瞬間にも浮力を発揮するため、安全性が大幅に向上しています。また、鮎友釣り特有の「腰ベルトスタイル」を妨げないよう工夫されており、選手が快適に着用できる設計がされています。以下は、このライフベストの主な特徴です。
1.
常に浮く構造:自動で膨張するのではなく、落水直後からその場で浮力を確保します。
2.
短いデザイン:腰ベルトスタイルに干渉しない丈の短い設計。
3.
快適な着用感:背面には通気メッシュが使われ、体格に合わせた調整が可能です。
4.
収納性:必要最小限の収納スペースで、水中での引っかかりやバランスの崩れを回避します。
安全で快適な日本の伝統釣法のために
鮎友釣りは、自然の川の流れに挑む伝統的な釣法ですが、それは常に水の危険と隣り合わせです。郡上鮎の会は、この文化を未来に繋げるため、多くの子供たちに安心して競技を体験させるための明確な安全対策を求めています。このライフベストは、参加選手全員に無償で提供され、さらなる安全対策として定着するでしょう。
釣りを楽しむための準備
「安全なくして継承なし」という理念のもと、郡上鮎の会では命を守る準備が釣りを楽しむために不可欠であると強調します。このライフベストが、「安全でかっこいい友釣り」という新しい常識を広め、未来の釣り人たちの安心を支える役割を果たすことを期待しています。
この取り組みは、釣り人に対する大きな貢献であるとともに、郡上の伝統的な釣り文化を守るためでもあります。子どもたちに安全に鮎友釣りを体験させるため、わたしたちは今後も安全を最優先にした活動を続けていきます。そうした活動に関心のある方々のご連絡をお待ちしています。詳細は郡上鮎の会の事務局へ、お問い合わせください。