早稲田の新進企業、Pestalozzi Technologyが資金調達を果たす
早稲田大学出身のアスリートが設立し、急成長を遂げたPestalozzi Technology株式会社(以下、Pestalozzi社)が最近、約3億円の資金調達を完了しました。この投資は早稲田大学ベンチャーズ(WUV)によって行われ、Pestalozzi社の運動データを基にした新たな健康社会の実現に向けた挑戦を後押しします。
概要と背景
Pestalozzi社は、2019年に創業された企業で、アメリカンフットボールを学んだ井上友綱社長が代表を務めています。同社は「運動データを価値あるものに」を理念に掲げ、2020年度からは体力テストのデジタル集計システム『ALPHA』を学校教育機関向けに提供しており、瞬く間に日本の約4,200校に導入されました。
現在、Pestalozzi社は約220万人分の運動データを蓄積し、学校からのデジタル化への期待が高まっています。運動能力の向上に向けた取り組みは、社会全体から注目されています。特に、運動データの利活用は毎日の健康管理に役立つ要素として、大きな期待を寄せられています。
研究と未来の展望
資金調達に伴い、Pestalozzi社は三つの柱を強化する方針を明らかにしました。まずは、プロダクト強化を目指し、ユーザー体験の向上を通じて運動データのリアルタイムな利活用を推進します。
次に、採用の強化によって質の高いサービスを維持し、新たな仲間を迎え入れることで事業をさらなる高みへと導くことを目指します。最後に、研究活動においては自社研究所『日本健康・運動データ総合研究所』の設立を発表し、大学との共同研究を加速させます。これは健康長寿社会の実現を目指すための重要なステップです。
WUVからの期待と理由
WUVが支援に至った理由は、運動の継続によって健康寿命が延びることが広く証明されている一方で、運動データが不足している実情にあります。Pestalozzi社が保有する体力測定データは、予防医療のエビデンスを提供する上で非常に貴重であり、このデータによって社会に大きな価値をもたらすことが期待されています。
社長の意気込み
井上社長は、「運動データを価値あるものに」というパーパスのもと、より多くの人々に健康的な生活を提供することを強調しました。運動習慣を通じて健康寿命が延びる可能性について語り、個々の運動データをアクセスしやすくすることで、その効果をさらに高めたいとの意向を示しました。今後は、運動データをもとに最適な健康管理サービスを展開し、社会全体に貢献することを目指しています。
企業情報
Pestalozzi Technology株式会社は、健康と運動に関するデータの利活用を通じて、より健康的な社会を実現することを目指しています。今後ますます注目が集まる新たな挑戦に、多くの期待が寄せられています。
代表者情報
井上友綱 - 早稲田大学スポーツ科学部出身。NFLへの挑戦を経て、スポーツと健康の融合を目指す企業へと成長させています。彼のビジョンは、多くの人々に運動データの価値を届けることにあります。