新国立劇場の新作オペラ
2025-06-23 15:55:11

世界初演!新国立劇場の多言語オペラ『ナターシャ』が問う環境問題と人間の欲望

新国立劇場の新作オペラ『ナターシャ』が描く現代の地獄



2025年8月、新国立劇場でのオペラ『ナターシャ』が、細川俊夫の作曲、多和田葉子による台本で世界初演を迎えます。この作品は、現代音楽の最前線を歩む細川が新たな挑戦として送り出すもので、人間と環境問題に焦点を当てています。特に、故郷を離れざるを得なかった移民の物語を通じて、現代の社会が抱えるエゴと環境破壊について深く問いかける内容となっています。

オペラに込められたテーマ



『ナターシャ』における登場人物は、ウクライナからの移民ナターシャと、同じく移住を余儀なくされた少年アラトです。彼らは自称「メフィストの孫」というキャラクターに導かれ、7つの異なる“地獄”を巡ります。これらの地獄は、地球環境の悪化や人間の欲望が引き起こした惨状を象徴しており、プラスチック汚染や気候変動の厳しさを表現しています。

多言語の響き



このオペラの最大の特徴は、ドイツ語、日本語、ウクライナ語など、なんと36の異なる言語が使用される点です。それぞれの言語が持つ特性を生かしながら、古今東西の文献からの引用が散りばめられています。これにより、オペラは単なる音楽の枠を超え、文学や哲学とも深くリンクします。多和田葉子が自身初のオペラ台本に挑む中で、言葉の壁を越えた共鳴が生まれているのです。

演出とキャスト



演出は、ドイツのオペラ界で実績を重ねてきたクリスティアン・レートが務めます。舞台設計にも携わり、視覚的にも壮大な体験が演出されると予想されます。キャストには、イルゼ・エーレンス(ナターシャ役)、山下裕賀(アラト役)、クリスティアン・ミードル(メフィストの孫役)など、現代音楽の第一線で活躍する歌手たちが揃います。彼らは大野和士の指揮のもと、観客を異世界へ誘うことでしょう。

公演情報



『ナターシャ』は新国立劇場オペラパレスで行われ、2025年8月11日、13日、15日、および17日の計4回公演される予定です。巨額な制作費を投じたこの作品は、高い期待が寄せられています。

まとめ



新国立劇場の新作オペラ『ナターシャ』は、現代のさまざまな問題に焦点を当てつつ、音楽と文学が融合した新しい形のオペラとして注目を集めることでしょう。環境や人間関係の大切さを再認識させる、本作にぜひご期待ください。


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