アストンマーティンValkyrie、ロングビーチでのスプリントレースに挑む
アストンマーティンの最新型ハイパーカー、Valkyrieが、2025年4月8日にアメリカのロングビーチで行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のグランプリ・オブ・ロングビーチで、初めてのスプリントレースに挑戦しました。この歴史的なイベントで、Valkyrieはデビューを果たし、その存在感をアピールしました。
このValkyrieは、IMSAとFIA世界耐久選手権の両方に参加する唯一のハイパーカーとして注目されています。IMSAでは、先月のモービル1セブリング12時間レースで約9位という成果を記録し、ハイパーカー・レギュレーションに則った中で、IMSA史上初めてポイントを獲得したことが評価されています。これに続いて、今度はさらに挑戦的な市街地コースに臨むこととなりました。
ロングビーチでValkyrieをドライブするのは、IMSA GTDチャンピオンのロマン・デ・アンジェリスと2023年ロングビーチGTD Proの優勝経験を持つロス・ガンの2人です。両選手は、過去の成績と技術を活かし、Valkyrieのパフォーマンスを最大限に引き出すことが期待されています。セブリングでの成功を受けて、THORチームはシミュレーターでのテストを重ね、Valkyrieのさらなる性能向上を目指しています。
「ロングビーチはいつも特別なレースです。Valkyrieにとって初めてのストリートコースなので、V12エンジンの音がビルに反響する様子が楽しみです」とロス・ガンは語りました。また、デ・アンジェリスも、この特別なスプリントレースに向けて意気込みを見せています。
Valkyrieの競技仕様は、6.5リッターV12エンジンを搭載し、最高出力は1,000bhpを超えますが、IMSAのレギュレーションに従い、現段階では出力が制限されています。その性能を活かして、市街地特有の課題に挑むValkyrieのレースは、特に注目の的となっています。
今回のロングビーチレースは、アストンマーティンにとって、アメリカのスポーツカーレース最上位部門への挑戦という点でも歴史的一歩を意味し、2011年シーズン以来の再挑戦となります。市街地コースという特異な環境の中で、Valkyrieがどのような走りを見せるのか、期待が高まります。また、Valkyrieの動向は、アストンマーティンの新たな挑戦としても注目されます。
アストンマーティンは、Valkyrieを含むさまざまなモデルによって、今後も市場における存在感を強めていくことでしょう。その一環として、アストンマーティンはパフォーマンス向上だけでなく、サステナビリティにも取り組んでいます。2025年から2030年にかけて、PHEVやBEVを含む新しいドライブトレインの開発に注力し、未来の自動車産業におけるリーダーシップを目指しています。
ロングビーチでのValkyrieのパフォーマンスは、アストンマーティンの未来を語る重要な要素ともなり、このレースが新たな技術の進化へと繋がることに期待が寄せられています。