佳山明生が語る古賀政男との絆と「氷雨」のヒット秘話

古賀政男と佳山明生の絆

2023年7月25日、歌謡界の巨星・古賀政男の命日を迎え、彼の最後の門下生である佳山明生が登場する特別番組「歌謡プレミアム」がBS日テレで放送される。

番組のテーマは「我が恩師古賀政男を唄う」。佳山は、古賀が残した名曲「無法松の一生」や「湯の町エレジー」などを熱唱し、その魅力を伝える。この特集では、古賀がいかにして演歌の世界に多大な影響を与えたのかを感じられる貴重な機会となっている。

古賀政男との出会いとレッスン

佳山明生が古賀政男に弟子入りするまでの道のりは、まさに運命的であった。彼は最初、古賀の自宅に自ら足を運ぶも、2度も門前払いを経験した。しかし、3度目の訪問でようやく古賀と対面を果たす。佳山が古賀に歌を披露すると、「君、歌えるね。最後の門下生にしてあげる」と夢のような言葉をかけられた。これが彼の歌手としての第一歩となった。

古賀のレッスンはその独特なスタイルで知られていた。彼は「詞があったら寝ないで一生懸命考える」と歌手に伝え、自然なメロディーで歌うことを重視する姿勢を教えた。また、具体的なボイストレーニングメソッドもあり、その一部を今回の放送で特別に公開するという。

「氷雨」のヒット秘話

佳山は1977年に念願のデビューを果たしたが、古賀はもう曲を作らないと言っていた。彼が手掛けた楽曲の中でも、佳山が歌うことになったのは「氷雨」であった。この曲、当初はヒットしなかったものの、6年後に旭川市の有線放送での支持を受け、大ヒットとなった。佳山の話によれば、旭川の有線放送の女性がこの曲を気に入り、朝から晩まで流し続けたことがきっかけだったという。これにより「氷雨」は一躍人気曲となり、80万枚以上の売り上げを記録することになる。

番組の見どころ

この番組では、古賀の名曲「無法松の一生」と「湯の町エレジー」に加え、佳山の新曲「ぼっちの女だから」の披露も行われる。古賀政男の音楽を通じて、佳山明生がどう成長してきたのか、視聴者はその変遷を感じることができるだろう。番組は7月28日、BS日テレで夜9時から放送される。この機会に、演歌の奥深さに触れてみてはいかがだろうか。