フィリピンでの日本式体力テスト導入の背景
Pestalozzi Technology株式会社は、2020年度より開発した体力テストデジタル集計システム『ALPHA』の海外展開を進めています。そして、フィリピンで実施される日本式体力テスト導入プロジェクトが、令和7年度文部科学省の「日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)」応援プロジェクトに正式に採択されました。
体力テストデジタル化の意義
このプロジェクトは、ALPHAを用いてフィリピンの初等中等教育機関において運動能力を測定し、生活習慣に関するアンケートを実施するものです。これにより、児童・生徒の運動に対する意識を高め、健康的な生活習慣を育む手助けを行うことが目的です。特にフィリピンでは、成人肥満率が増加しており、若い世代に対する健康教育の重要性が高まっています。
日本式体力テストの導入
フィリピンの教育現場には、運動能力を評価する標準的な測定法が整っていない問題があります。これが、運動・健康に関する「現状把握」、「課題抽出」、「施策実行」、「効果測定」といったサイクルを回すことを困難にしています。Pestalozzi Technologyは、上記のサイクルを科学的にサポートするために、ALPHAのデータ利活用ノウハウを活かし、フィリピンにおける体力テストの導入を進めます。
プロジェクトの具体的な内容
プロジェクトは、フィリピンのAteneo de Manila Schoolで実施され、ALPHAによって収集される運動データを分析し、教育活動に活用します。また、得られた分析結果は東京学芸大学の鈴木直樹准教授と協力して研究し、現地の教育者にフィードバックを行うことで、教育効果を最大限に引き出すことを目指しています。
未来への展望
今回のプロジェクトから得られる成果は、同様の活動をASEAN各国に展開する上で役立つと考えています。すでにインドネシアやマレーシアの日本国大使館との連携を持ち、ASEAN地域への広がりを期待しています。これにより、運動と生活習慣に関するデータを基にしたビッグデータ分析を行い、各国の特性に合った教育プログラムを提案、実施することで、Pestalozzi Technologyの理念である「運動データを価値あるものにする」を国際的に実現していく所存です。
『ALPHA』の特長
『ALPHA』は、PCやタブレットを使用して体力テストをデジタルで計測・分析できるツールで、従来のアナログ方式と比べて、その利便性が大きな特長です。児童や生徒が直接タブレット端末で記録を行うことで、集計作業が簡素化され、教職員の業務負担が軽減されます。また、2024年度には、すでに4200校、約160万人の児童・生徒がこのシステムを利用する見込みです。
まとめ
フィリピンにおける日本式体力テストの導入は、Pestalozzi Technologyにとって新たな展開の一環です。教育の国際展開や健康意識の向上に寄与するこのプロジェクトが、未来の教育界に新たな風を吹き込むことを期待しています。詳細については、
ALPHAの公式ページやサービス事例紹介動画もぜひご覧ください。