モンベル創業50周年！辰野勇が語る情熱のモノづくりとは

日本のアウトドア用品メーカーとして知られるモンベルが、創業50周年を迎えました。今回は、その創業者であり、21歳という若さでアイガーの北壁を登った辰野勇氏の情熱とモノづくりの背後に迫ります。彼の理念、そして挑戦の道のりは、多くの人に感動を与えるでしょう。

驚異の開発スピードと現場主義

モンベルの成功の秘密は、何といっても「驚異の開発スピード」と「徹底した現場主義」にあります。辰野氏は、自身の登山家としての経験を通じて、本当に必要な製品を追い求めています。彼は、「自分たちがほしいものを作る」という信念を持ち続け、自らが登山家として必要と感じる機能性と軽量性を両立させる製品の開発を行っています。

生い立ちと登山への情熱

辰野氏は1947年、大阪府堺市に生まれました。物心ついたころから体が弱く、活発ではなかった彼が、登山に目覚めたのは中学生の頃でした。金剛山に魅了され、山登りに没頭する中で出会ったのが、オーストリアの登山家ハインリッヒ・ハラーの「白い蜘蛛」でした。この本が彼の人生を大きく変えたのです。

辰野氏は体力をつけるためロッククライミングを始め、自らハーネスを作成するなどして訓練を重ねました。高校時代には北アルプスを単独で縦走し、社会人となった後も登山の情熱を忘れずにいました。そして、21歳でのアイガー北壁の登攀を達成します。

起業と最初の挑戦

アイガーの北壁を登った後、辰野氏は28歳の時に自らの登山用品店を開く決意をします。その初めての挑戦が寝袋でしたが、当時の市場では新素材への理解が得られず、彼は苦戦します。しかし、その逆境を乗り越えるために取った戦略が海外進出でした。この大胆な決断が後に彼を成功に導くのです。

モンベルの地方創生プロジェクト

最近では、モンベルが過疎地への出店を増やし、地方の活性化に力を入れていることにも注目が集まっています。番組では奈良県の林業の村を取材し、「モンベル×地方」という新たな製品開発の取り組みを紹介。地域と共に成長する姿勢が、さらなる発展を促しています。

リーダーの素顔に迫る

新しいコーナー「リーダーの〇〇」では、辰野会長の休日を密着取材。広大な森の中にある自宅には、彼自身のコレクションのモンベルグッズが並びます。彼が向かうのは、奈良盆地を一望できる絶景スポット。その場所で語られるのは、辰野氏の素顔と自然に対する深い愛情です。

これからのモンベル

モンベルは、今後も「ライト&ファスト」を意識した製品作りを続け、国内外に広がる166店舗と、グループ全体の売上高1600億円という大企業へと成長を遂げました。辰野氏の挑戦と情熱は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。モンベルの物語は、単なる商品開発に留まらず、地域の活性化や自然との共存を目指す社会貢献の一部でもあるのです。