中古車購入時の満足度を高めるために知っておくべきポイント

株式会社J.D.パワージャパンが実施した2025年の日本中古車セールス顧客満足度調査（UVSSI）から、新たなトレンドと顧客の要望を見ていきましょう。調査によると、消費者が中古車購入時に最も重視している要素は「購入価格」と「車の状態」であり、それぞれ73％と62％の関心を集めています。

これらの数値からも、中古車市場が新車市場に匹敵する重要な流通源であることが伺えます。顧客は年式、仕様、価格といったさまざまな要因を考慮し、自身に最適な選択肢を求めています。

重視されるポイント

実際の購入においては、特に「修復歴」「外装の汚れや傷」「走行距離」といった具体的な条件が選択基準に大きな影響を与えています。これらの要素への関心は、検討段階から不安要素を除くための重要なアプローチと言えるでしょう。

顧客が実際の商談で感じる魅力も、購入時に気にしていた要素と一致しており、「車の状態」が52％、「購入価格」が43％と高い割合で評価されています。一方で、「燃費」や「走行性能」といった性能面の魅力は、依然として十分に伝わっていない実態が見られました。

隠された魅力と商談の質

調査によれば、魅力点の数が多ければ多いほど顧客満足度が高まる傾向があり、魅力点が１つだけの場合の満足度は594ポイントであるのに対し、魅力点が３～６つある場合には681ポイントを上回り、さらに七つ以上の場合には全体を50ポイント以上オーバーするという結果に。これからも顧客へ多面的に魅力を伝えることが、満足度向上の鍵となるでしょう。

販売店間の比較検討

興味深いことに、多くの消費者が購入店以外の販売店についても実際に訪問していることが報告されています。この調査では、56％の顧客が他店を訪問し、比較検討しています。具体的な商談が行われる中、最も評価されたのが「商談スペースでの説明」で、これが他の販売店との差別化につながっています。

中古車市場の今後

まだ中古車購入時には店舗訪問が主流であるものの、EC化も進歩しており、今後も拡大余地があります。しかし、消費者が重視するのは、やはり実物や状態に対する安心感。豊富な選択肢をバックに、質の高い商談を提供することが競争力を高める要因となるでしょう。

顧客満足度のランキング

J.D. パワーによると、2025年の総合顧客満足度ランキングでは、BMWが758ポイントで首位に。続いてトヨタ（716ポイント）、ダイハツ（715ポイント）が上位にランクインしており、それぞれが好評価を得ています。これは、商談から納車までの各プロセスがしっかりと評価されている証拠です。

この調査結果を参考に、今後の中古車購入の満足度向上に向けた具体的なアプローチを考えてみてはいかがでしょうか。顧客一人ひとりのニーズに応じた対応が、実り多い結果を生むことでしょう。