プラニックがトヨタ車初採用のASR再生プラスチックを提供

プラニックがトヨタのクラウンに再生プラスチックを初供給

自動車業界が持続可能性を重視する中、プラニックが企画した革新的な再生プラスチックに注目が集まっています。このたび、株式会社プラニック（以下：プラニック）が製造するASR（自動車破砕残さ）由来の再生プラスチックが、日本国内のトヨタ車「クラウン（スポーツ）」のフロントフェンダシールに初めて採用されました。この進展は、自動車業界のサステイナブルな未来に向けた重要な一歩となります。

プラニックの再生プラスチック製造の背景

プラニックは、豊田通商のグループ企業として、静岡県御前崎市に本社を構える再生プラスチック製造会社です。豊田通商と小島産業が出資し、国内最大級の規模を誇ります。プラニックの原料は、豊田メタル株式会社をはじめとした自動車リサイクル業者から回収された材料です。このような高品質な原料を用いて、プラニックは再生プラスチックを製造し、自動車業界を中心に供給しています。

高度な技術を駆使した品質管理

再生プラスチックの製造には、高度比重選別技術が不可欠です。日本国内で初めてこの技術を導入したプラニックは、ASR由来の材料を精密に選別し、高品質な再生プラスチックへと変貌させます。これにより、Car to Carリサイクルが実現し、無駄を減らした持続可能なプロセスを確立しました。

ASRの利点とサーキュラーエコノミーへの貢献

ASRとは、自動車が廃棄される際に残るプラスチックのことを指します。この資源を効果的に利用することで、環境負荷の軽減が期待されます。プラニックはASRのリサイクル率を向上させ、これを活用した製品を生み出すことで、循環型経済（サーキュラーエコノミー）への貢献を目指しています。

トヨタ車への採用その先に

トヨタ自動車は、環境への配慮を重視した製品開発に取り組んでいます。プラニック製のASR由来の再生プラスチックが「クラウン（スポーツ）」に初めて採用されたことで、自動車業界全体においても、環境に配慮した素材の利用が加速することが期待されています。今後、プラニックとトヨタが協力し、更なる革新を進めることで、よりエコフレンドリーな車両の実現に向けた道筋を築いていくことでしょう。

これからの展望

プラニックは、自動車だけでなく、家電や日用品と幅広い分野での再生プラスチックの利用を進めています。循環型社会の実現に向けて、プラニックとそのパートナーはさらなる技術革新を追求し、持続可能な未来を切り開いていくとの意気込みを示しています。

この新しい取り組みは、プラニックやトヨタ自動車にとって単なる新製品の開発に留まらず、サステイナブルな社会づくりへ向けた一大プロジェクトの第一歩となっているのです。