骨盤ベルト一体型パンツの効果を実証
近年、アスリートや高齢者を対象とした研究が注目を集めています。特に、神戸大学の木伏紅緒助教とコア・テクノロジー株式会社の共同研究は、骨盤ベルト一体型のパンツである「コアエナジーX」が全身疲労時の跳躍能力維持に寄与することを明らかにしました。この発見は、今後のスポーツや健康分野における新たな展開に繋がる可能性を秘めています。
研究の背景と目的
アスリートは、トレーニングや試合を通じて全身に大きな疲労を感じることがあります。その疲労は、特に跳躍力の低下を引き起こすことが知られています。本研究の目的は、コアエナジーXを着用することで、その跳躍力の低下を防ぐことができるかどうかを検証することでした。
研究方法
シャトルランやジャンプなどの全身疲労課題を実施する実験が行われ、研究者は骨盤ベルト付きパンツを着用したアスリートグループが、着用しないグループに比べて跳躍力の低下が有意に少ないことを確認しました。また、片脚着地の際の筋肉の使い方にも変化が見られ、姿勢の安定や衝撃吸収に関わる筋肉の寄与度が向上したことが報告されています。
実証された効果
具体的には、パンツを着用することで片脚着地時に外腹斜筋の活動が減少し、大腿四頭筋などの下肢の伸展筋の活動が増加することが確認されました。このような筋協調パターンの変化は、特に運動パフォーマンスにおいて重要な要素です。パンツを着用することで、アスリートが持つポテンシャルを最大限に引き出す手助けができるのです。
今後の期待される応用
この研究成果は、単にアスリートのパフォーマンス向上だけではなく、さまざまな分野に応用可能です。例えば、高齢者の転倒予防やリハビリテーションにおける運動支援などが期待されます。これにより、日常生活の質を向上させることができるかもしれません。
学術界での関心
この研究は、2025年7月にイタリア・リミニで開催される第30回ヨーロッパスポーツ科学会議(ECSS)で発表され、多くの研究者たちから注目を集めました。ECSSは、運動生理学からバイオメカニクス、リハビリテーションに至るまでの幅広い分野での研究成果を発表する国際学会です。
企業の姿勢と理念
コア・テクノロジー株式会社は、「体幹(コア)から人を変える」という使命のもと、骨盤や体幹をサポートする製品を提供しています。特許取得済みの骨盤ベルト構造を持つコアエナジーシリーズは、多くのプロアスリートによって評価されています。今後も科学的根拠に基づいた製品開発を進め、スポーツや健康を支援する役割を果たしていくことでしょう。
まとめ
骨盤ベルト一体型パンツ「コアエナジーX」は、研究によってその効果が確認されており、今後のスポーツや医療・介護の分野での応用が期待されています。この研究を通じて、私たちの生活の質が向上し、より健康的な社会を築く手助けとなることを願っています。