戦後80年の節目に上演される名作『父と暮せば』の魅力
2025年9月26日から9月28日にかけて、東京都千代田区の演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBAにて、井上ひさしの名作『父と暮せば』が上演されます。今回の公演は、戦後80年を迎える特別な年に行われるもので、演出は劇団代表である浅井星太郎が担当。さらに、音楽には彼の師である佐々木多幸詩が参加し、作品の魅力が一層引き立てられます。
この舞台は、普段から稽古場として使用されているアトリエを活かし、観客と俳優の距離が非常に近いという特長があります。観客は、俳優の息遣いを感じながら、緊迫感あふれる劇空間を体験することができるのです。
あらすじと背景
物語は原爆投下から3年後の広島が舞台です。主人公である美津江は、一人生き残ったという負い目から自身の幸せを禁じています。そんなとき、彼女の亡き父・竹造が現れ、「恋の応援団長」として美津江を励まします。父の存在によって少しずつ明るさを取り戻していく美津江ですが、彼女の心の葛藤やヒロシマの記憶が色濃く描かれたこの物語は、深い感動を呼び起こすでしょう。
劇団演奏舞台の特異性
劇団演奏舞台は1973年に設立され、当初から生の楽器を使用した効果音や音楽を取り入れた独自のスタイルの演劇を展開しています。近松劇や能狂言の現代化作品でも知られ、歴史や文化を現代に繋げる役割を担ってきました。この劇団での演技は、濃厚な会話劇と生演奏が織り成すコラボレーションによって、観客を独自の世界へと引き込みます。
これまでの公演では、「演者と音楽、照明、空間、観客が一体となった舞台全体の融合」を目指し、臨場感あふれる作品作りを行っています。特に『父と暮せば』は、感情豊かな演技と生演奏が相まって、鑑賞者に深い感動を与えることでしょう。
公演の詳細
- - 公演期間: 2025年9月26日 (金) 〜 2025年9月28日 (日)
- - 会場: 演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都千代田区九段北1-10-2)
- - 出演者: 浅井星太郎、池田純美
- - スケジュール:
- 9月26日(金)19:00
- 9月27日(土)14:00/18:00
- 9月28日(日)14:00
- - チケット料金: 前売3,000円(全席自由・税込)
チケット購入はカンフェティから行うことができます。詳細は公式ホームページをチェックしてください。
終わりに
井上ひさしの名作が劇団演奏舞台の手にかかってどのように蘇るか、ぜひ劇場でその目で確かめてください。平和を願い続けるあたたかいメッセージが込められたこの作品に、皆様のお越しをお待ちしています。