二子玉川での特別な映画体験
2025年の秋、東京の二子玉川が特別な場所に変貌します。一般社団法人キネコ・フィルムが主催する「第32回キネコ国際映画祭」が、10月31日から11月4日まで開催されます。この映画祭は、1992年にベルリン国際映画祭の児童映画部門の協力を得てスタートし、今年で32回目を迎えます。アジア最大級の子ども国際映画祭として、多くの親子が楽しめるイベントを用意しています。
世界中から集まる約700作品
映画祭では、世界各国から厳選された約700作品の中から、長編・短編合わせて62作品を上映します。これらは、コンペティション部門から51作品、特別上映から11作品が選ばれています。楽しいだけでなく、社会問題に目を向ける作品も含まれており、子どもたちとその家族が学びを得られる映画体験が提供されます。
ライブ・シネマの魅力
キネコ国際映画祭の特筆すべき特徴は、上映方法にあります。「ライブ・シネマ」と呼ばれる手法では、プロの声優が映画を観ながらリアルタイムで吹替を行います。まるで絵本を読み聞かされるような臨場感溢れる体験ができるのです。この演出は、映画を見るという行為を新しい次元に引き上げる特別なものです。
特集:ポーランド映画
今年度は、ポーランドの映画に焦点を当てた特集が行われます。ポーランドは作曲家ショパンの故郷であり、独自の美意識と表現力を持った文化が育まれています。映画祭では、世界的にも評価されているアニメーション作品を中心に、独創的で詩的な映像が楽しめる予定です。
多彩な上映プログラム
この映画祭では、上映作品が年齢別にプログラム化されており、「チルドレン部門」や「ティーンズ部門」が用意されています。1歳以上、5歳以上、10歳以上、13歳以上と、子どもの年齢に合わせた映画を楽しむことができます。作品が決定次第、随時発表される予定です。
コンペティション作品と審査
映画祭では、海外のコンペティション作品への様々なアワードも用意されています。国際審査員の他に、実際に映画を見た子どもたちが「キネコ審査員」として参加し、グランプリを決定します。彼らの心に残る作品を選ぶ目線は、特別な価値を持つことでしょう。
親子で楽しめるイベント
映画祭期間中は「親子で一緒に学べる」をテーマに、様々なイベントやワークショップも開催されます。クリエイティブなワークショップや、生吹き替えに挑戦できる声優ワークショップ、ダンスや音楽パフォーマンスなど、家族全員が楽しめる催しが目白押しです。
ノルウェーのアニメーション作家来日
ノルウェーのアニメーション作家アニータ・キリさんが、この映画祭のために来日します。彼女の作品は家庭内暴力をテーマにしており、温かみを持った切り紙アニメが特徴です。映画祭では、彼女の作品の上映に加え、アニメーション制作のワークショップも行われる予定です。
特別な体験としてのサイレントシアター
玉川髙島屋S・Cでは、観客がヘッドフォンを装着して映画の世界に没入できる「サイレントシアター」が開催されます。ここでは、玉川髙島屋S・C限定のプログラムが楽しめるため、特別な映画体験を提供します。
ジッフォーニ映画祭との交流
イタリアのジッフォーニ国際映画祭との交流も踏まえ、今年のキネコ国際映画祭では、海外のティーンズ審査員を招待し、共同で作品審査やホームステイを通じた国際交流を行います。
さあ、2025年の冬、二子玉川で待望の映画祭の開催を心ゆくまで楽しみましょう!