新たな自治体支援サービス「BUKATSU ONE」の開発
2025年8月、株式会社運動通信社が新たに発表した自治体向け統合DXソリューション「BUKATSU ONE(ブカツワン)」の開発が正式に始まりました。このサービスは、文部科学省およびスポーツ庁が推進する「学校部活動の地域展開」に基づいて、自治体の「計画」「実施」「評価」を一貫してサポートすることを目指しています。この新たな取り組みは、全国の地方自治体にとって、部活動支援の新たな柱となることが期待されています。
自治体の業務負担を軽減するシステム
「BUKATSU ONE」の最大の特徴は、自治体が抱える業務の複雑さを軽減し、AIを活用して自動化と最適化を実現する点です。現在、多くの自治体は異なるシステムやツールを利用するため、情報が分断されることが多々あります。この結果、手作業でのデータ入力の重複や、情報共有の遅れが生じるため、「DXを導入したものの負担が増した」といった逆効果も見受けられます。
「BUKATSU ONE」は、これらの問題を解決するために誕生したもので、計画から評価までをワンストップで提供し、自治体が本来集中すべき「スポーツ振興」や「地域人材育成」に専念できる土壌を作ることを目指しています。
具体的なサービス内容とプロセスの流れ
このサービスは、部活動地域展開に関連する各プロセスをスムーズに連携させる DXプラットフォームとして機能します。具体的な流れは以下の通りです。
STEP 1: 計画フェーズ
- - 各学校や競技の現状をオンラインで調査し、自動集約します。
- - 教育委員会やスポーツ課と方針をクラウド上で共有し、地域クラブやスポーツ団体との連携体制を設計します。
- - AIを活用して予算計画や補助金申請書を自動生成します。
STEP 2: 実施フェーズ
- - 登録した指導者データベースからAIが最適なマッチングを行います。
- - 契約や給与支払いなどをクラウドで一括管理し、練習スケジュールや保護者連絡をアプリで運用します。
- - アクティビティの成果を自動記録します。
STEP 3: 評価フェーズ
- - 活動データを自動集計し、報告書を生成します。
- - 国や県、市への報告書も簡単に提出できるワンクリック機能を搭載しています。
- - AIが地域別、競技別に成果を分析し、次年度計画の支援を行います。
このように、従来は別々に運用されていた「計画」「実施」「評価」を一つに統合することによって、自治体の作業を大幅に効率化し、持続可能な部活動地域展開の実現をサポートします。
POC自治体パートナー募集中
BUKATSU ONEの実証運用に参加する自治体を募集中です。これにより、全国の地方自治体と連携しながら具体的な運用の仕組みを検証し、さらに最適化を進める計画です。
運動通信社は「SPORTS BULL」や「ANYTEAM」など、スポーツ現場のDX化を推進する多様なサービスも展開しており、BUKATSU ONEとは連携していく方針です。これにより、地域スポーツの持続可能な運営を実現し、地域のスポーツ振興を図ります。
代表のメッセージ
運動通信社の代表取締役社長若村祐介氏は、「部活動の地域展開は、地域の課題を解決するための重要なテーマである」と述べ、子どもたちがスポーツに打ち込む安心できる環境を整備していく考えを強調しています。これからの部活動の地域展開は、運動通信社の取り組みによって大きく変わることでしょう。
BUKATSU ONEは、自治体と共に新しい地域の仕組みを築いていくための第一歩となることが期待されています。