日本初のスマートエアドーム建設計画が始動
日本国内初の試みとなるエアドーム建設プロジェクトが、加賀市のJiririta株式会社と韓国のフィールドワン社との提携により、具体化しています。このエアドームは、地域における従来型の施設を超えた新しい形を持ち、その特異な構造により、雇用促進や観光誘致という大きな役割を担うことが期待されています。
エアドームとは?
エアドームは、空気を利用した膜構造体で、柱や梁を必要としない独自の設計が特徴です。内部に空気を送入することでその形状を保持し、従来の建物に比べて施工が迅速でコストも抑えられるメリットがあります。工期はたったの3〜4か月程度であり、スポーツ施設や緊急避難所など多様な用途に適応できるのも大きな強みです。特に、日本国内では近年、自然災害が頻発しているため、このような全天候型の施設には高いニーズが見込まれています。
地域経済の活性化を目指す
Jiririta株式会社が目指すエアドームの建設は、地域経済を活性化することも目的の一つです。エアドームが完成すれば、地域住民の雇用機会が増えるだけでなく、イベント開催や観光促進に寄与し、多くの交流人口を呼び込むことが期待できます。このプロジェクトを通じて、地元企業や交友関係の構築も進められるでしょう。
災害時の強力な避難所としての機能
特に北陸や東北、北海道など雪が降る地域では、冬季に避難所として機能することができる「フェイズフリー」の施設としての利点も見逃せません。降雪地帯における大規模な避難施設として構想されており、迎撃する避難者にとって温かく安心な環境を提供します。このように、災害時における強力なバックアップとしても機能することが期待されています。
スマートシステムの導入
このエアドームは「スマートエアドーム」として、IoT技術の導入を計画しています。温度や湿度、空気圧をPCやスマートフォンからリアルタイムで管理可能となり、利用者にとって快適な環境を提供します。これにより、農業施設やライブ会場等、さまざまな場面でその利便性が発揮されるでしょう。
Jiriritaとフィールドワン社の共同戦線
フィールドワン社は韓国で独自にエアドーム技術を開発した企業であり、これまでに官公庁や民間のスポーツ施設の建設を手掛けてきました。彼らとの提携により、日本における安全基準を満たすエアドームのカスタマイズも行われれます。このプロジェクトは、単に一つの建物を建設する以上の意義を持ち、日本と韓国の連携を強化する一環とも位置付けられています。
今後の展望
今後、エアドームはサッカー場だけでなく、テニスや野球、競輪などさまざまなスポーツ施設としての発展が計画されています。また、Jiririta社の青木代表は、「我々はより多くの交流人口を引きつける施設を作り、地域の一体感を醸成していきたい」と語っています。これからの進展が非常に楽しみなプロジェクトです。
このように、新たな形の施設として期待されるスマートエアドームが地域に与える影響は大きく、未来の「まちづくり」に向けた重要な一歩となります。