東京ソラマチにて開催！体験型ホラー美術展の全貌とは？

東京ソラマチで新たなホラー感覚を体験せよ！

2025年10月11日、東京ソラマチ®5階スペース634にて『ホラーにふれる展－映画美術の世界－』が開幕しました。昨年、新潟県立自然科学館での開催が3万2000人を動員し大好評だったこの展覧会が、さらに進化を遂げて東京に登場したのです。

開幕初日、長蛇の列が出来る

開幕初日には、来場者が期待に胸を膨らませて長い列を作りました。展示会場に足を踏み入れると、昭和50～60年代の風情を再現しながらも不穏な雰囲気が漂う空間が広がっています。まず目に飛び込んでくるのは、首のない地蔵菩薩。何とも言えない不気味さが観客を迎え入れます。その場には、まるで長い時を経たかのような“汚し”が施された地蔵や木塀が立っており、廃止されたゴミ集積所には得体のしれないゴミ袋や骨壺が転がっています。掲示板には「この人を探しています」という張り紙まであり、まるで作品の中に引き込まれたかのような感覚を覚えます。

作品を感じる体験型展示

この展覧会は、ただ見るだけではありません。来場者は作品を「撮って」、「触って」、体験しながら楽しむことができます。展示品はすべて写真や動画の撮影が可能で、特にホラー映画の世界に入り込んだようなユニークな仕掛けが施されています。新たに展示された『マンホールに棲むもの』では、精巧に作られたマンホールの背後に潜む不気味な生物を想像させます。また、裏側の排水溝からは自分の手を伸ばしながらモニターで様子を観察しつつ写真を撮影することができるのです。これにより、会場内全体がフォトスポットとなっています。

触れることで感じるホラーのリアルさ

さらには、展示されている全ての作品が「触ってOK」ということも特徴です。さび付いた鉄骨やマンホール、そして岩など、多種多様な素材が展示され、来場者はその質感を実際に感じることができます。映画美術は軽量化が重視されるため、想像以上の軽さに驚く方も多く見受けられました。この経験を通して、ホラーの世界がどのように作り上げられているのか、リアルな感触によって一層深く理解できます。

美術監督の作品の裏側に迫る

また、会場内には本展を担当した美術監督による「美術ノート」コーナーも用意されています。過去に手掛けたお化け屋敷や映像作品のセット写真、コンセプトイメージ画がずらりと展示されており、制作の裏側やこだわりといった貴重な情報を知ることができる貴重な場所です。観客は本展の技術と美術の裏側に触れながらホラーの魅力を堪能できます。

終わらない興奮と感動

開幕初日には、多くの来場者から「CGにも負けないリアリティに感動した」「触れる展示が楽しかった」といったポジティブな反響が寄せられました。ホラーが苦手な方でも楽しめる配慮がされており、ジャンプスケアがないため、美術そのものをじっくりと楽しむことができる内容となっています。

『ホラーにふれる展－映画美術の世界－』は、観客が普段目にすることのできない映画美術の精巧な技術と、ノスタルジックかつ不穏な世界を体験できる貴重な機会です。芸術の秋にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。