第49回技術士分科会が未来の技術者育成を語る議事録
技術士分科会第49回会議概要
令和7年1月21日、文部科学省において技術士分科会の第49回目の会議が開催された。この会議では、分科会長の選定や委員会の設置、令和6年度技術士試験の結果、制度に関する現状と課題、日本技術士会からの報告などが議題として取り上げられた。
1. 議事録の概要
この会議では、まず分科会長に佐藤委員が選任され、寺井委員がその代理として指名された。次いで、各委員から自己紹介と抱負が述べられ、様々な分野で活動をしている技術者の姿が伺えた。
2. 技術士試験の結果
議題の一つとして令和6年度の技術士試験結果が報告され、第一次試験の受験者数は22,579名、合格者は6,233名であったことが伝えられた。女性比率は全体で9.6%であり、男性占有が依然として高いことが指摘された。女性の受験者を増やす施策についても意見が出された。
3. 制度の課題
分科会では技術士制度の見直しについても議論が行われた。特に、IPD(Initial Professional Development)制度や技術士補制度の見直しが進められており、技術者育成のための制度整備が必要であるとの意見が一致した。
4. 資格の活用と普及
また、日本技術士会からは資格普及の重要性が強調され、公的機関や企業における技術士資格の活用が求められた。特に公共事業において技術士の参加が必要であるとの声も上がり、資格の価値が高まるような仕組みの確立が重要だとされている。
5. 女性技術者の活躍促進
女性技術士の活躍に関する議論も行われ、各分野における女性比率の低さがテーマとなった。参加者からは、教育機関での早期のキャリア支援が必要であり、特に理系分野への女子学生の進出を促す取り組みが求められた。さらに、家庭との両立を考慮した受験環境の整備も急務であるとされた。
まとめ
本会議は技術士制度や育成の方針について意見が交わされる貴重な機会であった。参加者たちは、技術士資格が業務独占ではない中でも、公共的役割を持つ資格であることを認識し、今後の取り組みに向けた強い意識を持っている様子が伺えた。環境整備やサポート体制の構築が鍵となるだろう。今後の技術士分科会の活動に期待が寄せられる。