台湾のプロ野球を取材した学生たちの熱意
関西大学社会学部の学生と台湾の国立屏東大学の学生が協力して制作したドキュメンタリー映画『情熱棒球』が、2024年2月15日に千里山キャンパスで上映される。この映画は、台湾のプロ野球チーム「台鋼ホークス」を取り上げたもので、完成した作品は34分にも及び、多くの野球ファンのみならず、文化交流に興味を持つ人々にとっても貴重な体験となることだろう。
共同制作の背景と展望
このプロジェクトは、台鋼ホークスのGM(ゼネラルマネジャー)劉東洋氏が関西大学の大学院社会学研究科を修了したことがきっかけで実現した。両大学の国際交流に関する協定が結ばれ、学生たちは言語の壁を乗り越えながら共同作業に取り組むこととなった。
「私たちの映画制作の目的は、台湾のプロ野球を通じて日本と台湾の交流を深めることです」と語るのは、プロジェクトに参加した社会学部の学生、溝淵千夏さん。撮影では、台鋼ホークスの試合や実際の練習風景を取材し、選手たちの情熱や努力を映し出した。
シンポジウムでの議論と交流
上映会の後には、映画に関して深い議論が交わされるシンポジウムも用意されている。登壇者には劉GMをはじめ、関西大学野球部の前監督やスポーツメディアの編集者が参加し、日本と台湾の野球文化、さらには交流の歴史について語り合う。興味深い視点が多く返ってくることが期待され、文化交流がこの場でどのように発展するのか、注目が集まる。
学生たちの声
プロジェクトに参加した学生たちは、この経験を通して大きく成長したと感じており、取材や編集の中で多くの課題に直面した。また、言語の壁を越えたコミュニケーションは難航したものの、台湾の学生との共同作業が有意義なものになった。
稲葉朱璃さんは「言語の壁は最も大きな課題だったが、仲間のサポートで素晴らしい作品に仕上げることができました」と振り返る。彼女の言葉からは、学生たちの努力と挑戦が強く感じられる。
未来に向けた展望
このプロジェクトは2024年夏にも続き、さらに深い取材を行う計画がある。台湾プロ野球の新しいチーム「台鋼ホークス」の魅力を引き続き伝えることで、両国の文化交流を促進し続ける意義は大きい。映画はYouTubeなどでも公開される予定で、国外の人々との交流も見込まれる。
まとめ
『情熱棒球』の上映会とシンポジウムは、ただの映画鑑賞の枠を超え、日本と台湾の野球文化への理解を深める素晴らしい機会である。関心のある方は、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。