内田彩の10周年ファイナルライブ『Re:1st / Re:birthday』レポート
9月15日、神奈川県の関内ホール 大ホールで開催された内田彩の10周年ファイナルライブ。午前・午後の2回にわたる公演は、彼女の音楽活動10年の集大成ともいえる内容で、多くのファンの心に深く刻まれた。
内田彩は、2014年にデビューアルバム『アップルミント』をリリースし、以降数々の名曲を生み出してきた。特に昨年から始まったアニバーサリーイヤーは「にぎやかな10周年」と銘打たれ、記念すべき時間が続いている。このライブは、その締めくくりにあたる位置づけであり、彼女の音楽の歴史を振り返る貴重な機会となった。
昼公演:『AYA UCHIDA Re:1st SOLO LIVE ~アップルミント Baby, Are you ready to go?~』のリバイバル
昼公演では、2015年に初のナンバリングライブとして開催した『アップルミント Baby, Are you ready to go?』をベースに、懐かしの名曲が次々と披露された。会場には新たなファンも多かったが、全体をアップルミント色のサイリウムで染める光景は、内田とファンの強い絆を象徴しているように感じられた。
「アップルミント」の開演SEとともに登場した内田彩は、赤いリンゴを思わせる衣装を身にまとい、サビに合わせて髪を揺らしながら「アップルミント」を歌い上げた。その声は当時のピュアさを保ちながらも、力強さを増しており、魅力的なパフォーマンスが見どころだった。
続く「オレンジ」「Merry Go」と、セットリストは当時の流れを汲むものとなった。彼女のMCでは、「10年前を懐かしむもよし」と語り、これまでの歴史を肯定する姿勢が印象的だった。特に「ピンク・マゼンダ」では、見事な照明演出が曲の魅力を最大限に引き出していた。内田が思い切りの良いステージパフォーマンスを見せ、ファンもノリノリで応え合う様子は、まさに相互の愛情を表現していた。
夜公演:『AYA UCHIDA 10th ANNIVERSARY FINAL LIVE ~Re:birthday~』
夜公演では、最新アルバム『Re:birthday』を中心に新曲が次々と披露された。内田が白いドレスワンピースに身を包み、「Minty Smile」を歌い始めると、バンドの演奏も一層シンプルながら深みがあり、大人な雰囲気を纏った。新曲の「fuwari」では、ミドルバラードとして新たな境地に挑戦し、感情豊かなパフォーマンスが展開された。
「ヘルプ!!」などのスタミナチャレンジ曲では、内田が可愛らしく演出を交えながら熱唱する姿が印象深く、ファンとの一体感に満ち溢れた時間が流れた。また、アンコールでの「SUMILE SMILE」では、感謝の気持ちとともに涙をこぼし、彼女の成長を感じさせる瞬間が訪れた。まさに、ファンとともに笑い、泣き、思い出を共有してきた10年間のすべてが詰まったライブといえるだろう。
次回のライブも楽しみである中、内田彩がこの10年間の音楽活動でどのような新しい境地を見せてくれるのか、楽しみに待ちたい。10周年を祝うこの素晴らしい時間は、彼女の音楽が持つ魅力を改めて実感させるものであった。
【RELEASE】
内田彩のデビュー記念日である11月12日に、彼女の初のリミックスアルバム『Re:mix - Nigiyaka na 10th Anniversary -』のリリースが決定している。今後も、彼女の活動には目が離せない。
ライブ映像やアーカイブ配信も楽しめるので、ぜひともチェックしてほしい。