推しエンタメブランドスコープが示す新たなファンの熱量とビジネス活用法とは?

推しエンタメブランドスコープが示す新たなファンの熱量とビジネス活用法

2025年6月27日、東京都で行われた『推しエンタメブランドスコープ活用事例トークイベント』では、データとデジタルマーケティングを融合した新たなエンタメブランド戦略が紹介されました。このイベントはGEM Partners株式会社が主催し、同社が提供する『推しエンタメブランドスコープ』をテーマに、エンタメ業界の現状やファンの動向について深く掘り下げました。

イベントには、来賓としてエンタメ社会学者の中山淳雄氏も参加。彼は“推し”という概念がただのファン活動ではなく、社会の変化を映し出す重要な指標であることを強調しました。いわば、ファンの熱量を可視化するツールとしての『推しエンタメブランドスコープ』の重要性を訴え、データに基づく新たなマーケティング戦略や商品開発の必要性を示しました。

推しファンの熱量をデータで可視化

GEM Partnersの代表・梅津文氏は、イベントの冒頭で『推しエンタメブランドスコープ』の概要と重要性を説明しました。このツールでは、エンタメファンの支出金額や接触日数といった多様な指標を用いて、ファンの熱量を詳細に計測します。梅津氏は「メディアコンテンツビジネスは、視聴率や興行収入などに基づいた評価が一般的だが、この手法ではヒットの予知が難しい」と語り、より本質的なエンタメ価値の可視化を目指していると述べました。

エンタメ企業の戦略的活用法

トークセッションでは、GENDAの松沼雄祐氏と東宝の白藤清純氏が、それぞれの企業での『推しエンタメブランドスコープ』導入の経緯やその活用方法について語りました。松沼氏は特に、クレーンゲームビジネスにおける景品選定がどれほど重要であるかを説明し、「未来の熱狂を捉える分析ツールとして、このスコープが非常に有用である」と強調しました。

白藤氏は、「データを用いて作品の選定やキャスティングを行うことで、感覚だけでなくパフォーマンスを補強できる」と述べ、特にメディア接触日数の可視化によるファン化のプロセスの理解の重要性を訴えました。両氏ともに、推しエンタメブランドスコープがエンタメビジネスにおいて“熱狂の予兆”としての役割を果たしていることを強調しました。