モントルー・ジャズ・フェスティバルJAPAN 2025が華々しく開幕
2025年の12月5日から7日、東京・南青山の円形ホールで『モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2025(MJFJ 2025)』が開催されました。このフェスティバルは1967年から続くスイスの『モントルー・ジャズ・フェスティバル(MJF)』の精神を色濃く受け継ぎ、日本国内で大規模に行われるジャズイベントとして注目されています。今年のテーマは「An Opening Night」であり、初日から多彩なアーティストが集まり、特別な夜を彩りました。
オープニングアクト: L'Osmoseの熱演
開幕を飾ったのは、スイス・ジュネーヴ出身のオルタナティヴバンド『L'Osmose(ロスモス)』です。彼らは2024年のMJFレジデンシーに参加し、観客賞を受賞するなど今注目のアーティスト。結成は2020年で、すでにヨーロッパ各地で成功を収めている6人組の彼らは、初来日となるこのステージでデビューアルバム『Maggiore 800』やセカンド・アルバム『First Dog』から厳選した楽曲を披露しました。
1曲目「IN PARADISE」から、彼らは観客を魅了する独自のサウンドを展開し、エレキギターやパーカッション、アナログ・シンセサイザーなどを駆使して、多様なジャンルを融合させたパフォーマンスを繰り広げました。観客は無国籍なリズムに引き込まれ、会場は熱気に包まれました。
シンガー・ソングライター: さかいゆうの圧巻のパフォーマンス
続いて登場したのは、独自のスタイルで多くのファンを魅了するシンガー・ソングライター、さかいゆうです。彼のスキャットとピアノの演奏で空気が一変し、会場は彼の音楽の世界に引き込まれます。さかいはメジャー・デビュー曲「ストーリー」や、シングル「SHIBUYA NIGHT」などを披露し、オーディエンスとのコール&レスポンスも楽しむ場面が演出されました。
特に印象的だったのは、故ディアンジェロの楽曲をメドレーでカヴァーしたセクションです。さかいはディアンジェロに深いリスペクトを捧げ、彼の名曲「Africa」や「Brown Sugar」を歌い上げます。音楽の力で彼の思いを伝え、観客は感動の渦に巻き込まれました。さかい自身の楽曲「君と僕の挽歌」も、ディアンジェロへのメモリアル・ソングとして響き渡りました。
フィナーレ: さかいとオーディエンスの一体感
アンコールでは、さかいが故郷の民謡を基にした「よさこい鳴子踊り」を歌い上げ、会場全体が一体となった熱い盛り上がりを見せました。さらには、彼の代表曲「アンパンマンのマーチ」でフィナーレを飾り、場内は大きな歓声と拍手で包まれました。
このように、MJFJ 2025の初日はL'Osmoseとさかいゆうのパフォーマンスによって素晴らしいスタートを切ったことが明らかとなりました。今後の日程も期待が高まります。集まったオーディエンスも、それぞれのアーティストの活動にこれからも注目し続けることでしょう。さらに、フェスティバルは続いていきます。次回は12月6日にJAPAN ARTISTS EVE SHOWが開催され、8日にはハービー・ハンコックのトリを迎えることになっています。今後の展開にもご注目ください。