高校生部活生の髪型意識調査から見える自己表現の課題
株式会社マンダムは、2026年2月に高校生部活動生徒500人と顧問教員200人を対象に、「部活ヘア」に関する意識調査を実施しました。この調査によって、髪型が自己表現において重要視されている一方、実態として理想から遠い現状が明らかになりました。
髪型は自己表現の重要な要素
調査の結果、部活生の82%が髪型を「自分の表現において重要」と回答しており、うち39%は「とても重要」との評価を下しています。自己のアイデンティティを表現する手段としての髪型の重要性は、今の若者たちにとって確固たるものです。しかし、実際には約3分の1の生徒が「理想の髪型には近くない」と感じている現実が存在します。
理想の髪型に近づけない理由
「やりたい髪型に近づけない理由」についての調査では、もっとも多くの生徒が「似合うか分からない」と応答しました。実に51.1%がこの理由を挙げており、続いて「失敗が怖いから」が31.8%、「校則があるから」が26.8%と続きます。特に「失敗が怖い」と感じる心理には、現代の若者が持つ失敗を避けたいという価値観が影響していると考えられます。
暗黙のルールと周囲の影響
多くの生徒が理想の髪型を実現する上での障壁として、校則よりも周囲の評価や暗黙の了解が影響しているとされています。特に、「大会前に髪型を揃えるために切りたくても切れなかった」との声や、「チームのために短くした」といった experiences を通じて、部活における空気感や古くからの慣習が髪型選択に与える影響が色濃く残っています。
髪型を部の雰囲気に合わせる生徒たち
調査では、生徒の約30%が「髪型は自分の好みよりも部の雰囲気を優先すべき」との認識を示しています。これは、新たな髪型への挑戦よりも、部活動内での調和を重視する姿勢が強いことを示唆しています。運動部においても文化部においても、この傾向は見られ、特定の部活動に限らず広く共通する現象といえそうです。
教員からの視点
教員に向けた同様の調査でも、57.5%が生徒は髪型で自己表現できていると考えています。一方、46.0%は「髪型の制約が特に影響しない」との見解を持ち、教員と生徒の認識のずれが見受けられます。多くの教員は、髪型に自由がない状況でも特に問題ではないと捉えている一方、生徒はその実態に悩み、自由を求めているという、双方の温度差は我々が注意しなければならない面です。
教育社会学者の見解
教育社会学者・内田良教授は、この調査において「現状維持が続く背景には、大人的な過剰な心配と生徒自身が“空気を読む”行動がある」と指摘しています。教員と生徒間の意識の不一致は、校則の改定に対する抵抗の一因であると考えられます。教授は「ルールの変更を求める声も大切だが、自由な選択肢を提示することも重要」と語り、生徒が自身の意思で選択できる環境の重要性を強調しています。
部活環境の変革に向けて
マンダムでは「どう思う?部活ヘア」と題した取り組みを行い、生徒が自分らしさを表現できる環境の整備を目的としています。部活動が持つ独自のルールや空気感を見直すことで、部活生が心身ともに良好な状態でパフォーマンスを発揮できるようにサポートしていく考えです。
この調査結果が、今後の学校運営やルールメイキングにおいて重要な基盤となり、明るい未来に繋がることを願っています。