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ヤマハ「Designed by Nature Clarinets」が誇る受賞の背景

先日、ヤマハ株式会社が製作したクラリネットのプロトタイプシリーズ「Designed by Nature Clarinets」が、国際的なデザイン賞である「Red Dotデザイン賞」のデザインコンセプト部門において受賞を果たしました。この魅力的なシリーズには、「KINTSUGI」、「SHIRATA（英名：Sapwood）」、「FUMOKU（英名：Grain）」、「IRIKAWA（英名：Bark）」の4つのモデルが含まれており、特に自然素材の魅力を最大限に引き出すことを目指しています。

Red Dotデザイン賞とは

「Red Dotデザイン賞」は、ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する世界的に権威あるデザイン賞で、プロダクトデザイン、ブランド＆コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの3つの部門に分かれています。デザインコンセプト部門は、新しいアイデアや革新性を持つプロトタイプや様々な開発段階の作品を評価するもので、今回ヤマハが受賞したのも、その優れた人間工学やデザインアイデアによるものです。

ヤマハのデザイン哲学

ヤマハは過去にも「&Y 01」という電動アシスト車いすや、エレキギターのコンセプトモデルの「アップサイクリングギター」、体験型インスタレーション「e-plegona」といった革新的なプロジェクトで受賞をしており、累計4件の受賞実績を持っています。これらはすべて、技術とデザインが融合した製品を生み出すことを目指す取り組みの一環です。

プロトタイプの魅力

「Designed by Nature Clarinets」シリーズは、均一性が求められる一般的な製造過程とは異なり、自然が作り出した特異な木材を使用しています。ひび割れや天然の穴など、木材が持つ表情や個性を最大限に引き出すことで、ユニークな楽器が誕生しました。

• - KINTSUGI: 日本の伝統的な修復技法「金継ぎ」を用いて、一つ一つの修復部を金で装飾。
• - SHIRATA: 木材の白い部分を強調し、自然の美しさを引き立てます。
• - FUMOKU: 木材の成長による斑模様を際立たせ、視覚的な魅力を強化。
• - IRIKAWA: 樹皮に近い部分を取り入れ、素朴さと共に自然の力強さを感じます。

これらのモデルは、アフリカ原産のグラナディラ材を使用し、楽器として使えるまでには70〜100年かかる貴重な素材です。ヤマハは、この持続可能な資源の利用を通じて木材の独自性を尊重し、それに向き合う姿勢を貫いています。

まとめ

今回の受賞は、単なるデザインの評価にとどまらず、環境への配慮や持続的な製品開発の重要性を示すものでもあります。ヤマハは今後も、木材の多様性を活かした製品開発を続け、豊かな音楽体験を提供していくでしょう。これからのヤマハの挑戦にも、ぜひご期待ください。

• - ヤマハデザインサイト
• - Red Dotデザイン賞 公式サイト
• - ダイバーシティクラリネット展示案内
• - ジャパン・ハウス サンパウロ展示情報

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