手話と音楽の融合
2025-08-26 18:44:43

アルス・エレクトロニカ2025で手話と音楽が融合した新たな表現を体験

アルス・エレクトロニカ2025での新しい音楽体験



2025年9月3日から7日まで、オーストリアのリンツで開催される「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル2025」に、一般社団法人El Sistema Connectが注目のパフォーマンスと体験型写真展を発表します。このイベントでは、音楽と手話が融合したパフォーマンス『第九のきせき』と、視覚に訴える写真展示が行われます。

『第九のきせき』パフォーマンスについて



『第九のきせき』は、ベートーヴェンの名曲「交響曲第9番」という壮大な楽曲を、手話で歌うサイン隊と声楽を担当する声隊が一体となって演じるパフォーマンスです。2021年から続くこのプロジェクトでは、音楽の重要性を多くの人々に伝える活動が行なわれています。特に、聴覚に障がいのある方々を含むすべての人が楽しめるよう設計されています。

オープニングイベント



オープニングは2025年9月3日(水)19:30から、リンツのマリエン大聖堂横の野外ステージにて行われます。ホワイトハンドコーラスNIPPONの芸術監督であるソプラノ歌手コロンえりかが、Linz Sign Language Choriと一般聴衆の手歌をリードし、ベートーヴェンの名曲「欧州の歌」を歌い上げます。この日には、3,000人を超える一般の参加者も参加予定で、彼らも白い手袋を装着してともに歌います。この新しい表現形式を通じて、音楽が持つ力を再認識させられる場となるでしょう。

体験型写真展『Visible ‘An die Frede’』



同時に、マリエン大聖堂での体験型写真展も見逃せません。タイトルは「Visible ‘An die Frede’(見える『第九』)」。ここでは、手歌の動きを光の軌跡として捉えた写真が展示され、視覚的にも音楽が楽しめる新しい試みが展開されます。このプロジェクトを手がけるのは、広島県出身の写真家・田頭真理子。彼女は聴覚や視覚に障がいを持つ子どもたちとの交流を通じてインスピレーションを受け、音楽を可視化するアートに挑戦してきました。

ホワイトハンドコーラスNIPPONの理念



ホワイトハンドコーラスNIPPONは、ろう者や難聴者、視覚障がい者、車椅子ユーザーなど、様々な背景を持つメンバーが参加するインクルーシブな合唱団です。この団体は、誰もが平等に音楽教育を受けることができる「エルシステマ」の理念に基づき、2019年に設立されました。全ての子どもが無料で参加できるため、経済的な制約を越えて多くの人々が音楽の楽しさを共有しています。

結びに



今回のアルス・エレクトロニカ・フェスティバル2025は、単なる音楽イベントに留まらず、アートと社会の境界を壊す機会となります。手話や音楽、そして写真という異なるメディアが、いかにして共鳴し合い、他者を理解する手段となっているかを体験できるこのイベントに、多くの方が興味を持ち、参加することを期待します。相互理解と共感を促進する新たな文化の共有を、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。


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