モルフォが開発に向けて進展を示す
東京都千代田区に本社を置く株式会社モルフォは、東京都立産業技術研究センター(以下、都産技研)との共同研究が2024年度に採択されたことを発表しました。この研究テーマは「効率的な自律式空間撮像システムの研究・開発」であり、特に建設業界における高齢化や人材不足といった課題解決を目的としています。近年、建設業界では作業効率の向上や持続可能な環境が求められており、3次元計測の必要性が急速に高まっています。
3次元計測の重要性
具体的には、3次元計測技術はトンネル、道路、ビルなどの建設・保守管理において不可欠な要素です。しかし、従来使用されているLiDAR方式の計測デバイスは、精度が高いものほど価格も高騰し、導入が難しい問題があります。このため、検査記録の保存や業務効率化に苦戦している現場も多いのが実情です。さらに、スマートフォンに搭載されるLiDARもありますが、精度の面で要件を満たせないことが多く、実用化の課題が残ります。
共同研究の内容
モルフォは、これらの課題をクリアするために、都産技研とともに約1年をかけて新たな自律式空間撮像システムを研究・開発することに焦点を当てています。ここで目指すのは、価格と精度の両立です。この新技術により、従来の技術に比べてコストパフォーマンスの良い3次元測定が可能になり、将来的には建設業界における作業効率の大幅な向上が期待されています。研究開発は順調に進められており、2026年以降を見据えた製品化・市場投入を目指しています。
モルフォの事業展開
モルフォは、画像処理技術、AI(人工知能)の研究開発を行う企業であり、特にスマートフォンや半導体、車載、産業IoT向けのソフトウェアを国内外に展開しています。高度な画像処理技術を駆使し、エッジデバイスやクラウドでの画像認識を実現し、様々な業界のニーズに応えています。これまでに蓄積してきた技術力を活かし、新たな空間撮像システムの開発も期待されます。
今後の展望
共同研究の成果が具体化することで、今後、建設業界での業務効率化はもちろん、様々な技術との融合を実現し、イノベーションを生むきっかけとなるでしょう。モルフォは、持続可能な未来を展望しながら、さらなる技術革新を目指しています。新たな技術の発表が待たれる中、その動向には注目です。
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