新たな挑戦へと踏み出す村の物語
長野県下伊那郡の小さな村、売木村(うるぎむら)は、470人の住民が暮らす美しい高原地域です。標高800メートルから1000メートルの高地に位置し、豊かな自然環境が特徴的なこの村は、「走る村うるぎプロジェクト」なるユニークなプロジェクトを始めてから、全国から数多くのランナーを呼び寄せてきました。2013年度からスタートしたこのプロジェクトは、地域全体でランナーを迎えるための環境整備や誘致活動を進め、その成果として2017年から2019年の間には年間3,000人以上の訪問者を記録しました。
しかし、コロナ禍の影響で訪問者が落ち込み、村の活気も少しずつ失われていきました。その中で村の未来を担う若手ながらも熱意あふれる清水秀樹村長が新たな決意を固め、民間企業との協力を得て村を再興することを目指しました。彼の目に止まったのは、ランニング大会の運営やスポーツ振興を手がける「ランニングエンターテインメント合同会社」です。この会社との連携により、「NEXT 走る村うるぎプロジェクト」が誕生しました。
NEXT 走る村うるぎプロジェクトについて
「NEXT 走る村うるぎプロジェクト」という名称には、これまでの取り組みをさらに進化させ、新たな挑戦を続けていくという村の強い意志が表れています。このプロジェクトでは、次のような具体的な活動が行われる予定です:
- - 走る環境の整備:村内に魅力的なランニングコースを整備し、アスリートたちを惹きつけます。
- - 合宿誘致活動:スポーツチームの合宿を受け入れる体制を整えます。
- - イベント企画:レースやタイムトライアルなどのイベントを通じて、多くのランナーと地域の交流を促進します。
- - 食とランの体験:地元の食材を活かした体験型コンテンツを開発します。
- - 地域交流企画:村民とランナーとの結びつきを強化するための交流活動を実施します。
こうした活動を通じて、村の魅力を大いに発信し、地域振興を図っていくことが目標です。
村の魅力を体感する
売木村において、地域住民の協力は不可欠です。村長の清水が「ランナーが訪れることで村が活気を帯び、新たな移住者の呼び込みにもつながる」と語るように、村とランナーの交流が新たな活力を生むと信じています。
また、ランニングエンターテインメント合同会社のCOO外村翼は、30回以上の訪問を経て、「売木村には独自の魅力がある。そして、その魅力をできる限り多くのランナーに伝え、この村を走る聖地にしたい」と抱負を述べています。
終わりに
売木村の未来は、地域住民とランナー、さらには民間企業が協力し合うことで明るく拓かれることでしょう。この「NEXT 走る村うるぎプロジェクト」が、村とその周辺地域の新たな光となり、多くの人々の心に響く場所になることを期待しています。ランニングを通して、心地よい風と自然が織りなす美しい風景と温かい人々に触れることができるこの地で、あなたも新たな体験をしてみませんか?