宇宙飛行士の健康管理
2025-08-05 14:52:14

セントラルスポーツが日本人宇宙飛行士の健康サポートを実施中

セントラルスポーツが宇宙飛行士を支える日々



日本人宇宙飛行士の健康管理を手掛けるセントラルスポーツ株式会社。東京都中央区に本社を置くこの企業は、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)からの依頼に基づき、宇宙飛行士の健康維持に向けた重要な一翼を担っています。

最大酸素摂取量の測定とは?


2025年8月に大西卓哉宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)から地球に帰還する予定となっており、油井亀美也宇宙飛行士もクルードラゴン宇宙船(Crew-11)でのISSミッションを控えています。セントラルスポーツは、筑波宇宙センターにて彼らの最大酸素摂取量(VO₂max)の測定を定期的に実施しています。この測定は、宇宙飛行士の体力レベルを把握し、それに応じた運動強度の設定にも活用されています。

宇宙飛行士における運動の重要性


宇宙での生活は、微小重力環境によって筋力や骨密度の減少を引き起こすことが知られています。長期間の滞在がもたらす身体への影響を軽減するためには、しっかりとした運動プログラムが不可欠です。具体的には、宇宙飛行士のための運動は「飛行前」「飛行中」「飛行後」の3つのフェーズに分けて計画されます。

  • - 飛行前: 宇宙の環境に適応できる身体作りを目的としたトレーニング。
  • - 飛行中: ISS内に設置されたトレッドミルや自転車エルゴメータ、抵抗運動器具(ARED)を活用し、筋力と心肺機能の維持を図ります。
  • - 飛行後: 地上の重力環境に再適応し、身体機能と体力を回復させるための運動が行われます。

これらの運動が適切に行われるようにするため、セントラルスポーツは定期的に医学的な検査と体力測定を実施しています。その結果を基に運動計画を立て、宇宙飛行士が健康を維持しながら任務を遂行できるよう支援しています。

健康管理における連携体制


この業務は2025年から2031年までの6年間、有人宇宙システム株式会社(JAMSS)が運営を担い、セントラルスポーツはその中で最大酸素摂取量の測定を担当しています。JAMSSは、様々な専門機関と連携しながら健康管理運用全体を統括しています。

また、他のパートナー企業も様々な役割を持ち、宇宙飛行士の健康を多方面から支えています。たとえば、大妻女子大学やエームサービスは栄養評価を担当し、杏林大学は運動・生理的対策を行います。精神面でのフォローにはメンタルレスキュー協会が関与し、宇宙放射線の被ばく管理には東京技術計算コンサルタントが支援を行っています。

セントラルスポーツの理念


1969年に創業したセントラルスポーツは、当初から「世界に通用するオリンピック選手の育成」を目指してきました。オリンピック選手の育成だけでなく、今では「0歳から一生涯の健康づくりに貢献する」という理念の下、約260のスポーツクラブを全国展開しています。特にキッズスクールでは、運動指導を通じた体力づくりや情操教育を重視し、次世代の育成にも力を入れています。

宇宙飛行士の健康管理も、彼らの表舞台での活躍を支える重要な基盤であり、今後の活動にも期待が高まります。


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