パレスチナを見つめたドキュメンタリー試写会
2025年11月19日、水曜日。東京都世田谷区に本部を置く国際NGO、プラン・インターナショナルによる特別試写会が開催される。この日の試写の目玉は、占領下のガザで活動していたフォトジャーナリスト、ファティマ・ハスネを描いたドキュメンタリー映画『手に魂を込め、歩いてみれば』だ。この映画は、激動の中で彼女がどのように表現し、証言を続けていったのか、その1年間の素晴らしい交流を映し出している。
映画の背景
映画『手に魂を込め、歩いてみれば』は、2024年に続いていたガザへの攻撃の中で、イラン出身の映画監督セピデ・ファルシがファティマ・ハスネとのビデオ通話を通じて製作した。その背後には、現地の人々の声を届けたいという強い思いがあった。ファティマは24歳で、空爆、飢餓、不安の中にあっても、毅然とした姿で生きる市民たちと、彼らのかすかな希望を写真におさめ続けた。その光景は、彼女自身の生き様そのものであった。
特別試写会の詳細
試写会は、日比谷図書文化館日比谷コンベンションホールで行われる。上映を希望する方は、無料で参加できるが、定員は各50名ずつの一般枠と支援者枠に分かれているため、なるべく早めに申し込みをすることが推奨されている。試写会では、映画の公式ウェブサイトにある情報をもとに、ファティマの声がどのようにして映画の中に息づいているのかを体感することができるだろう。また、彼女の活動に賛同する応援者たちとの交流の場ともなる。
セピデ・ファルシの視点
セピデ・ファルシ監督は、ファティマのことを「太陽のような存在」と表現している。この映画は、彼女の目を通して見るガザの厳しい現実と、同時にその中でで見出された希望や光の瞬間を捉えたものとなっている。映画は12月5日から全国の映画館で順次上映される予定であり、多くの人に彼女の思いを伝えるきっかけとなることであろう。
ガザとファティマ
残念ながら、2025年4月16日にファティマは空爆により命を落とす。彼女の持つ無限の創造力や想像力はこのドキュメンタリーを通じてこそ、次世代へと受け継がれていく。ファティマの撮影した写真や映像は、ただの記録に留まらず、我々に「声をあげることの意味」を問いかけている。
まとめ
プラン・インターナショナルによるこの特別試写会は、ファティマ・ハスネという名前が広く知られるようになる大きな一歩となるだろう。彼女の物語を通して、我々は今のパレスチナの現実を考えさせられ、そして彼女の持っていた希望の光に触れることができる。この試写会を通じて、ファティマの想いとともに、彼女の背景である現実をしっかりと見届けてほしい。