ファミリーマートの新たな試み、きゅるりんコラボの成功秘話

最近、ファミリーマートが新たなマーケティングの形を提案しました。その名も「FamilyMartVision×きゅるりんってしてみてコラボキャンペーン」。2025年7月1日から14日までの期間に行われたこのコラボは、思わぬ反響を呼びました。

コラボキャンペーンの背景と目的

ファミリーマートを運営する株式会社ゲート・ワンは、リテールメディア市場の拡大を見据え、特にZ世代のファンダム文化に注目しました。日常の買い物空間であるコンビニエンスストアを、ファン体験ができる場に変えることを目指して、このキャンペーンを実施したのです。

キャンペーンの内容

このキャンペーンでは、全国のファミリーマートに設置されたデジタルサイネージ「FamilyMartVision」で、地域ごとに異なるオリジナル動画を配信しました。全6種類の動画には、特定のキーワードが表示され、それを集めてSNSで投稿することで、オリジナルのハッシュタグを作成し応募するという仕組みでした。

さらには、ファミマプリントで限定ブロマイドが販売され、キャンペーン参加者の期待感を高めました。このような、店舗での体験からSNSでの拡散への流れを作ることができたのです。

得られた反響と成果

このキャンペーンの結果、FamilyMartVisionの視認率が実施前の週よりも6ポイントも上昇。また、ファミマプリントに関しては、なんと4.8万枚以上が販売されました。その背景には、SNSでの熱心な投稿があり、期間中に3,300件以上のハッシュタグ付き投稿が確認されました。「自分の住んでいる地域の動画は○○だった！」という発見や、コンプリートを目指すファン同士の協力が生まれ、業界における新たなマーケティングの可能性を示唆しました。

Z世代へのアプローチ

近年、リテールメディア市場は北米を中心に急成長しています。国内でも2024年から2027年にかけて、約2.6倍に成長する見込みです。特に、Z世代へのアプローチは多くの企業にとっての課題であり、コンビニエンスストアが有効な接点となる可能性が期待されています。今回のコラボキャンペーンは、かつてない効果的なアプローチを実現しました。