2025年度京都映画企画市の優秀企画が決定！注目の『語り薬帖』とは

10月4日、京都で開催された「第17回京都映画企画市」において、注目の映画企画『語り薬帖』が優秀映画企画に選ばれました。主催する特定非営利活動法人映像産業振興機構（VIPO）によるコンテストには、多数の応募が寄せられ、最終的に選ばれたのは5つの企画でした。

本コンテストの冒頭では、京都府西脇隆俊知事が「企画市は国内外からの注目を集める作品が京都から誕生するきっかけとなっている」と挨拶し、参加者の意欲を高めました。その後、各企画のプレゼンテーションが行われ、審査員たちが慎重に議論を重ねた結果、緑茶麻悠氏と佐伯龍蔵氏による『語り薬帖』が栄えある受賞を果たしたのです。

『語り薬帖』の企画には、350万円相当のパイロット版映像制作権が授与され、東映株式会社京都撮影所または松竹撮影所の協力を受けながら制作される予定です。この企画が実現すれば、京都を舞台にした新たな映画作品として大きな期待が寄せられています。

また、同日には昨年の優秀映画企画である『引かれ者の小唄』のパイロット映像の完成披露上映と舞台挨拶も行われました。栗本慎介監督と脚本の島村隆氏によるリーダーシップが光り、参加者たちとの交流も盛り上がりました。彼らは昨年のファイナリストとしての経験を生かしつつ、2024年度の挑戦を語り合いました。

受賞者の緑茶氏は「昨年のコンテストを観て、必ずこの場所に戻ってくると決意しました。全力を尽くして企画を考え、挑戦しました。パイロット版を楽しい作品にして、さらに長編化を目指したいです」と語りました。一方、佐伯氏は「私たちは情熱で突っ走るタイプですが、予算など現実的な視点も大切にしつつ、素晴らしい時代劇を創り上げていきたいです」と意気込みを示しました。

審査を行ったのは映画監督の犬童一心氏、松竹の映像企画部プロデューサー矢島孝氏、映画評論家でプロデューサーの和田隆氏。3人は、書類選考段階から感じ取った『語り薬帖』の可能性を称賛し、プレゼンからさらに明確な期待を寄せるようになりました。動画化に際しての面白さは期待以上と言えるでしょう。

これまでの受賞者たちも注目される存在となっています。2016年度の優秀映画企画『黒の牛』は、国際共同製作を経て初の長編に挑むことになります。2024年には東京国際映画祭で息を呑むような上映が予定されており、香港国際映画祭でも高い評価を得ることでしょう。

京都映画企画市は今後も、新たな才能を発掘し、映画界に貢献する重要な場であり続けると確信しています。受賞作品やその背後にいる創造者たちの未来に注目が集まります！