IMAGICA GROUP、オリジナル映画製作プロジェクトの始動
映像制作の専門企業であるIMAGICA GROUPが、創業90周年を記念して新たな挑戦としてオリジナル映画製作プロジェクトを発表しました。このプロジェクトは、2025年に第78回カンヌ国際映画祭において、第1弾作品の発表が予定されています。多数の才能あるクリエイターからの応募が期待され、IMAGICA GROUPはその中から年度ごとに1本を選定し製作していく方針です。
プロジェクトの概要
IMAGICA GROUPは、自社内のプロデューサーに限られた応募条件を設けつつ、映画の企画を募集し、国際映画祭への出品や受賞を目指すとしています。5年間の期間中に毎年新たな作品を製作することで、クリエイターの発掘と育成を図り、同社の創造力や表現力を世界に発信する予定です。
審査には著名な映画監督である是枝裕和氏をはじめ、東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏、川喜多記念映画文化財団の坂野ゆか氏が参加します。彼らの豊富な経験により、作品の質が高まることが期待されているのです。
審査の流れ
プロジェクトの審査は段階的に進行します。
- - 一次審査: 2024年9月に締切を設け、グループ内から88企画が応募されます。ここから11企画が選定され、次の審査に進みます。
- - 二次審査: 2025年3月から審査を開始し、4月末に第1弾作品が決定されます。
- - 結果発表: 2025年5月のカンヌ国際映画祭にて作品を発表します。
このプロジェクトの鍵となるのは、IMAGICA GROUPが上限7000万円を出資することにより、各選定作品が製作委員会として動き出すことです。
国内映画界への期待
IMAGICA GROUPの代表取締役社長である長瀬俊二郎氏は、今回のプロジェクトが「映像文化の発展に寄与し、新たな映像表現の可能性を追求」することを目的としていると語っています。特に、社会課題を映し出す作品や独自の芸術表現が求められる国際映画祭では、日本の新たな才能が高く評価されていることから、このプロジェクトは日本映画の国際的発信力を強化する大いなるチャンスといえるでしょう。
審査員のコメント
審査を行うとのことである是枝裕和氏は、「次世代の映像クリエイターを育成することがIMAGICA GROUPの狙い」と述べています。そして、東京国際映画祭の市山尚三氏は、「オリジナル脚本に基づく企画が求められる今の映画業界において、本プロジェクトは貴重な存在となる」と期待を寄せています。また、坂野ゆか氏は「IMAGICA GROUPの取り組みが新進監督のための力強い後押しになる」と述べ、審査に参加したことを嬉しく思っていると語りました。
作品の製作体制
第1弾作品のプロデュース及び制作は、株式会社ロボット(ROBOT)、株式会社ピクス(P.I.C.S.)、株式会社オー・エル・エム(OLM)のいずれかが担当します。これらの企業は、映像制作の多様な分野で実績があり、作品に対する高い期待感が寄せられています。
最後に
IMAGICA GROUPは、このプロジェクトを通じて国内外の優れた映画作品の創出を図り、新たな映像表現の発展に寄与する姿勢を見せています。私たちも彼らが創り出す新しい映像作品が、国際的な舞台でどのような評価を得るのか注目したいと思います。