NOK、中国・無錫に「NFC技術センター」を設立
NOK株式会社は、中国・無錫市に新たに設立した「NFC技術センター」を通じて、電動車(EV)市場への対応を一層強化しています。このセンターは、2025年3月に開設され、現地での開発力を高めるための重要なステップとされており、特にEV向けの製品開発に力を注いでいます。
新たな成長に向けた拠点
「NFC技術センター」は、NOKグループの中国におけるシール事業の中心として機能し、Wuxi NOK-Freudenberg Oilseal Co., Ltd.(WNF)の第一工場内に位置づけられています。この新棟は、設計・営業・実験機能を集中させ、部門間の連携を促進するために作られたもので、約200名の社員が勤めており、モビリティや一般産業向けの高機能シール製品の開発に専念しています。
開設の背景には、EV関連製品の需要拡大があり、これに応えるべく現地顧客向けの新製品開発力の強化や、開発スピードの向上が求められています。不況の中、現地での生産体制強化が新しい成長の原動力として位置づけられています。
技術革新への取り組み
NOKは自らを「Essential Core Manufacturing ― 社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」と位置づけ、品質の高い製品を提供するための基盤を整えています。新技術センターでは、NOKおよびFreudenberg(フロイデンベルグ)との技術連携が強調され、新製品や新技術の開発が進められます。EV市場向けの高機能シール製品に加え、ニューエネルギーやロボット向けの製品開発にも注力し、さらなる市場開拓を目指しています。
WNFの歩みと技術センター開設の意義
WNFは1995年に設立され、以来、日系企業や欧米企業向けにオイルシールやOリングを提供してきました。特に近年は中国のEV市場の拡大に合わせて、界面制御技術を利用した製品開発に注力しています。今後も市場ニーズに応える製品開発を進め、顧客からの信頼を獲得することが目標です。
2023年5月29日には、NFC技術センターの開所式とWNFの創立30周年を祝うための記念式典が行われ、NOKグループの代表が挨拶をしました。この場では、両グループが持つリソースを最大限に活用し、新たな市場への進出を行なっていく決意が表明されました。
まとめ
NOKの技術センターの設立は、EV市場における成長戦略の一部とされ、これからの展望が非常に楽しみです。現地での技術革新を促進し、社会に必要不可欠な製品を提供することで、日本と中国の産業が共に発展していくことが期待されています。