ミュージカル『ジキル&ハイド』が2026年3月に新演出版として東京国際フォーラムホールCで再演されることが決まりました。この作品は、2001年の日本初演以来、鹿賀丈史や石丸幹二といった名優が築いてきた伝説のストーリーです。
2023年の公演で印象的なジキル/ハイド像を確立した柿澤勇人が再びこの役に挑む他、ミュージカル業界をリードする佐藤隆紀もWキャストとして参加します。いずれも高い歌唱力と演技力を持つ彼らの競演は必見です。
ストーリーの舞台は19世紀のロンドン。医師であり科学者のヘンリー・ジキルは、人間の善と悪を分離するという独自の仮説に基づいた研究を続けています。ジキルは、理事会からの承諾を得ようと努めますが、拒否され、その理由は神への冒涜とされます。ジキルの婚約者エマの父、ダンヴァース卿の尽力もむなしく、理事会の決定は覆りません。
失意のジキルは友人アターソンに連れられて場末の売春宿「どん底」へと向かい、そこで娼婦ルーシーと出会います。彼女の言葉に触発されたジキルは、自らの薬を試す決意を固めます。しかし、薬の効果は予想以上に激しく、ジキルの身に宿るもう一つの人格、エドワード・ハイドが現れます。彼の登場によって、連続殺人事件が引き起こされ、物語は急展開を迎えます。
新しい演出版では、美術や振付が一新され、フランク・ワイルドホーンの名曲がより一層の感動を呼び起こします。この壮大な物語は、観客に深い感情を与え、正義と狂気、善と悪の狭間で揺れ動く人間の姿が描かれます。
出演者に目を向けると、ジキルとハイドの二重人格を演じる柿澤勇人と佐藤隆紀の他、真彩希帆と和希そらがルーシー役、Dream Amiと唯月ふうかがエマ役に挑みます。彼らの存在感が物語の奥深さを引き立て、共に役を演じることで新たな化学反応を生むことでしょう。
また、ダンヴァース卿役の栗原英雄をはじめ、竪山隼太、章平、佐藤誓など、実力派俳優が名を連ねています。本作は、多彩なキャストによって、登場人物たちがそれぞれの正義を持って生きる姿を描き出し、物語は一層の深みを増します。
新演出版となる『ジキル&ハイド』では、果たしてどのような新しい魅力が引き出されるのか。期待が高まる中、2026年の公演を心待ちにしたいと思います。さらに、東京公演の後には、大阪・福岡・愛知・山形でも公演される予定です。これは観る者に圧倒的な感動をもたらすことは間違いありません。演劇の未来を担う名優たちが生み出す新たな『ジキル&ハイド』の物語にぜひご注目ください。