映画の未来を切り開く第17回京都映画企画市
特定非営利活動法人映像産業振興機構(通称VIPO)と京都府が共同で主催する第17回「京都映画企画市 -Kyoto Film Pitching-」の開催が決定しました。この企画は、歴史的に名高い都、京都を舞台に、若手映画クリエイターの才能を発掘し、成長を促すための映画企画コンテストです。時代劇や歴史劇に焦点を当て、これらのジャンルでの新しい映画表現を奨励することが目的です。
審査員の顔ぶれ
今年の審査員には、著名な監督やプロデューサー、映画評論家が参加します。以下の3名が審査を担当します。
1. 犬童一心(いぬどう いっしん)監督
1960年生まれの犬童監督は、高校時代から自主映画を制作し続け、数多くの話題作を世に送り出しています。『ゼロの焦点』や『のぼうの城』など、日本アカデミー賞を受賞した作品もあり、最新のドキュメンタリー『六つの顔』は2025年8月に全国公開予定です。
2. 矢島孝(やじま たかし)プロデューサー
松竹株式会社で多くのヒット作を生み出してきた矢島プロデューサーは、映画やテレビドラマ、オリジナルビデオなど幅広いジャンルで活躍しています。今後の作品として、映画『盤上の向日葵』が2025年10月に公開予定です。
3. 和田隆(わだ たかし)映画評論家
映画ビジネスに精通した和田氏は、映画情報サイトでの執筆を行いながら、映画制作にも積極的に関与しています。映画祭の審査員としても活動しており、映画の未来を担う新たな才能の育成に注力しています。
参加資格と応募方法
このコンテストに参加するためには、以下の要件を満たす必要があります。まず、映画監督またはプロデューサーであることが必須で、劇場公開を目指す時代劇・歴史劇の企画を応募してください。また、京都府内の撮影を前提とした企画であることも条件です。権利処理が行われた非公開の企画や過去に応募された企画の再応募も可能です。
応募の流れ
応募は、指定のウェブサイトから行います。締切は2025年7月15日(火)必着です。優れた映画企画には、350万円相当のパイロット版映像制作権が授与され、制作には東映や松竹の協力が得られる特典もあります。また、応募者の中から選ばれた数名には映画企画の相談会が実施され、プロデューサーからのアドバイスを受けられる貴重な機会も用意されています。
これまでの成功例
過去には『黒の牛』や『水虎』といった受賞作が、近年の映画界で注目を浴びる作品へと成長しています。これらの作品は国際映画祭でも評価され、佳作として名を馳せています。特に『黒の牛』は、国際共同製作として日本映画界に新たな風を吹き込んでいます。
参加を通じた新しい映画体験
「京都映画企画市」はただのコンテストではなく、映画フリークやクリエイターにとって、新たな交流と刺激の場でもあります。時代劇の豊かな文化背景を持つ京都は、作品の舞台としても非常に魅力的な場所です。この機会を利用して、ぜひ多くの作品が創出されることを期待しています。興味のある方は、参加申込みをお急ぎください!