松本幸四郎が初めての京都旅を通じて静かに感じた伝統の重み
4月27日、歌舞伎俳優・松本幸四郎がBS朝日の新番組「あなたの知らない京都旅」に登場し、念願の場所を訪れました。彼にとって京都はただの観光地ではなく、彼の芸能活動と深く結びついた特別な場所です。今回は、普段は公開されない国宝の建築を含む隠れた名所を巡る旅となりました。
西本願寺・飛雲閣への特別な訪問
最初に訪れたのは、世界遺産である西本願寺。彼はここに40年近くも通い続けながらも、中に入るのは初めてのことでした。通常公開されない「飛雲閣」を拝観する機会も得て、特別な歴史に触れます。幸四郎は「生きた伝統」を強く感じ、「この場所は過去のものではなく、今も続いている」とその感銘を語ります。
特に深い印象を与えたのが、現存する最古の能舞台。歴史の中で守られ続けているこの舞台を目の当たりにし、彼は強い運命を感じました。続いて特別公開の飛雲閣に入る幸四郎。各層に違ったもてなしの意図がある楼閣建築は、彼に感動を与え、その美しさに魅了されます。特に一層の「柳の間」での静寂さは、彼にとって新たな体験となりました。
鴨川ほとりでの出会いと伝統技術
次に向かったのは、鴨川のほとりで出雲阿国像を前にする場所。ここは歌舞伎の発祥の地であり、幸四郎もこの地での舞台経験が色濃く残っています。彼は400年の歴史を持つ南座でも襲名披露を経験し、この場所に特別な思い入れがあります。
さらなる興味深い体験は、歌舞伎の「まねき看板」にまつわる職人のもとを訪問したことです。江戸時代に考案された「勘亭流」による書体に触れ、実演を通じてその技術の深さを理解します。幸四郎はこの体験を通じて、職人たちの思いとその技術が未来へと繋げられている重要性を再認識します。
太秦の隠れた名店と陰陽師・安倍晴明
旅の途中、太秦の「萩」という喫茶店も訪問します。そのアットホームな雰囲気の中、幸四郎はここに通う理由や、マスターが提供する特別な一品を堪能します。その後、「晴明神社」へ。陰陽師・安倍晴明の実像に迫り、役の理解を深める幸四郎は、新たな発見に胸を躍らせます。
最後に訪れた「季の美」での一杯
旅の締めくくりには、京都初のジン専門蒸留所「季の美」を訪れます。素材にこだわった特別な一杯を楽しみながら、「やっぱり京都はいい場所ですね」と心の底から感じ入ります。
幸四郎の旅は、ただの観光ではなく、人々との出会いや、その背景にある歴史と文化を感じる深い体験でした。「生きている伝統」を直に感じた旅を経て、彼はまた京都を好きになったと語ります。来たるべき次の旅では、まだ知らない出会いを求めて、さらなる探究の旅となることでしょう。