沖縄の歴史と未来を紡ぐ『カタブイ、2025』
2025年11月28日から12月7日まで、紀伊國屋ホールにて上演される『カタブイ、2025』。この作品は、戦後80年の沖縄の物語を描く三部作の最終章であり、50年以上にわたる沖縄の歩みを見つめてきた杉浦孝史の人生を通じて、人々がどのように結束し、未来を求めてきたのかを描いています。
作品の背景
沖縄は、1972年に日本に復帰するまでの長い間、アメリカの占領下にありました。この時期の出来事を描いた「カタブイ、1972」や、1995年の少女暴行事件を機に沖縄が一つになっていく様を描いた「カタブイ、1995」と続く、本作は、杉浦の成長と沖縄の変遷を鮮やかに描き出します。
杉浦孝史の人生
杉浦は、1972年に初めて沖縄を訪れ、その苦しい状況に心を打たれました。「何もできない自分」が苛立たしく、次第に政治家を志すようになります。23年後の1995年、再度沖縄を訪れた彼は、未だに無力感を抱えつつ、少女暴行事件を契機に沖縄が立ち上がる姿を目にします。彼の眼には、沖縄が未来に向かって変わる日が来ると確信する瞬間がありました。
そして30年後、大きく成長した沖縄を再び訪れる75歳の杉浦。彼は、本土に住む者にとって沖縄の苦しみが遠い存在なのか、自らの身体で感じ取ろうとする旅に出ます。
注目のキャストとスタッフ
この作品には、升毅、佐藤直子、馬渡亜樹、当銘由亮、古謝渚、宮城はるの、山下瑛司といった多才なキャスト陣が集結。脚本・演出は内藤裕子が手掛けており、彼女の鋭い視点と緻密な演出が期待されます。
公演スケジュール
公演は全日程で多彩なアフタートークやプレトークも用意されており、観客との対話の場が設けられます。
- - 11月28日(金)19:00
- - 11月29日(土)13:00 アフタートーク
- - 11月30日(日)13:00 プレトーク
- - 12月1日(月)14:00 アフタートーク
- - 12月2日(火)19:00
- - 12月3日(水)14:00
- - 12月4日(木)14:00
- - 12月5日(金)19:30 プレトーク/舞台手話通訳入
- - 12月6日(土)13:00
- - 12月7日(日)13:00
チケットは一般6,000円(全席指定・税込)で、すでにカンフェティにて販売中です。
作品の意義
『カタブイ、2025』は、沖縄の歴史や文化に対する深い理解を促し、観客にそれぞれの立場から沖縄の未来を考える機会を提供します。この物語は単なる演劇にとどまらず、観客一人ひとりの心に深く響くことでしょう。
ぜひこの機会に、戦後80年の沖縄を描く感動の物語を体験してください。