新東宝キネマノスタルジア、DVD三作品を待望のリリース！

新東宝キネマノスタルジアが贈る『毒蛇のお蘭』『黒い乳房』『無警察』の三作品が、2025年8月6日（水）にHDリマスター版としてDVD発売されます。今回はこの三作品の魅力を深掘りしてみます。主なキャストや演出陣の特徴にも触れながら、作品のストーリーや見どころをご紹介します。

毒蛇のお蘭

この作品は明治時代の京都を舞台に、ひとりの薄幸な女性の人生の転落を描いた情熱的な物語です。清純だった京娘・志乃が、勤皇の志士・安川との運命的な出会いから次第に悪へと足を踏み入れていく姿が描かれています。
演出したのは加戸野五郎で、彼は市川崑に師事した経歴を持ちます。主演の小畑絹子は、志乃から魔性の女・お蘭へと変貌する様を妖艶に演じており、その姿は観る者を釘付けにします。

お蘭は、様々な悪事に手を染める中で自らの能力を引き出していきます。物語は、彼女が背中に彫られた毒蛇の刺青を看板に、女スリや賭場荒らしに挑む姿を描写しており、痛快さと切なさが交錯する、観る者の心を掴む作品となっています。

黒い乳房

次に紹介すべきは、『黒い乳房』。こちらは小畑絹子が悪女を演じるサスペンス映画の傑作です。監督は土居通芳が担当しており、悪女のキャラクター描写が光ります。ストーリーは、清純な看護師の妹・芳子と、キャバレーで働く姉・桂子の運命的な対比を描いています。母の交通事故をきっかけに、異父姉妹であることが明かされ、二人の運命は大きく揺らぎます。

桂子は巧妙な計画を練り、富裕層に取り入ることで財産を引き寄せようとしますが、事態は予想もしない方向へ進んでいきます。小畑の美しさと池内淳子の清楚さとの対比も楽しめる一作です。

無警察

最後は『無警察』。この異色のアクション映画は、犯罪地帯を舞台にした壮大な犯罪サスペンスです。犯罪組織の抗争や麻薬取引を背景に、正義の新聞記者・北村と暴力団組長との対立が繰り広げられます。これを描いたのは監督の小森白で、スピーディーな展開が特徴です。

物語は、新聞記者が巻き込まれる異常な事件の真相を追いかける姿を中心に進んでいきます。登場人物たちの緊迫感あふれるドラマは、観る者にスリリングな体験を提供します。

新たな夢の舞台

これら三つの作品は、いずれも新東宝キネマノスタルジアが持つ独特の世界観を描いた優れた映画です。ダークである一方、どこか心惹かれる内容が多く含まれており、観客を虜にすることでしょう。

お伝えしたように、2025年8月6日（水）のリリースをお楽しみに！最後に、控えめに言っても、これらの作品は懐かしさと新しさを兼ね備えた名作と言えるでしょう。