音楽業界を牽引した加藤世紀氏の逝去に寄せて
2025年2月21日、株式会社コルグの代表取締役社長である加藤世紀氏が67歳という若さで永遠の眠りにつきました。彼は、音楽に対する深い情熱と確かなビジョンで、当社だけでなく業界全体に多大な影響を与えてきた人物でした。本記事では、加藤氏の人生と功績に光を当てたいと思います。
加藤世紀氏は昭和32年にコルグ創業者である加藤孟氏の長男として生まれました。彼は幼少期から音楽に親しみ、自然とその道に足を踏み入れることとなります。東海大学海洋学部を卒業後、1980年に株式会社京王技研工業(現・株式会社コルグ)に入社。市場に対する鋭い洞察力と営業の腕を駆使し、国内販売課での活動を経て、商品企画室長としても理想を具現化しました。
彼の代表的な作品として知られる「M1」は、ミュージック・ワークステーションの先駆けとなり、多くのアーティストに新たな表現の手段を提供しました。1988年にはKORG USA Inc.に赴任し、アメリカ市場での拡大に尽力する中で、価値あるブランドの確立に寄与しました。1990年には同社の社長に就任し、平成元年には日本本社に帰国し副社長に、さらに2003年からは代表取締役社長としてリーダーシップを発揮しました。
加藤氏の手がけた製品の数々は、世界中の音楽家に支持され、彼の情熱を通じて音楽の歴史に新たな1ページを刻むことに成功しました。音楽業界における彼の影響力は計り知れず、数多くのアーティストが彼の製品を通じてその才能を開花させています。
故人の偉大な業績と温かい人柄は、同社の社員にとっても大きな支えでした。そのリーダーシップと革新の精神は、これからもコルグの魅力ある製品づくりに引き継がれていくことでしょう。
今後も、彼が築き上げた基盤の上で、更なる発展を遂げられるよう全力を尽くして参ります。そして、ファンの皆様には引き続き変わらぬご支援をお願い申し上げます。
加藤世紀氏のご冥福を心よりお祈りいたします。彼の遺した功績と精神は、ずっと私たちの中で生き続けます。これからも多くの人々に音楽の喜びを届けていくことが、私たちの使命です。
株式会社コルグ
社員一同
2025年2月28日