新たな音楽体験、ハグドラムの世界
2025年3月4日、東京文化会館主催の「音楽をみる、映像をきく、オンラインコンサート」が開催されます。この独自のコンサートでは、ソニーグループのデザイン部門が開発した新型打楽器「ハグドラム」を用いて、聴者が音を視覚的に体感する全く新しい音楽体験が提供されます。このコンサートの目玉は、音楽と映像、振動が融合し、特にろう者や難聴者にも楽しんでもらえるように設計されています。
このイベントは、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団が共に主催し、2025年に開催される世界陸上・デフリンピックに向けた「共生社会の実現」を目指して企画されています。音楽を感じることができる環境を提供することで、誰でも芸術文化にアクセスできることの重要性が強調されています。それに伴い、今回のオンラインコンサートは無料で視聴できるため、より多くの方々に参加してもらえるチャンスです。
ハグドラムの魅力
「ハグドラム」は、叩いた音を光や振動で感じることができる革新的な打楽器です。この楽器は、2人1組で演奏する設計になっており、打面の中心を叩くと低音が、周辺を叩くと高音が出ながら光を放ち、視覚的な演出も兼ね備えています。さらに、ハグドラムの胴体には振動スピーカーが備えられており、内側は自分の叩いた音、外側は相手の音を振動として感じることができ、まさに共演の喜びを体感することができます。
この楽器は、ソニー・ミュージックエンタテインメントや各種団体との協力のもとに開発されており、音楽やエンターテインメントにおける新たな接点を提供しています。ハグドラムの体験を通じて、参加者はただ聴くだけでなく、音楽を感じ、視覚的な楽しみを得ることができるのです。
プログラムとコンサートの詳細
オンラインコンサートでは、様々なパフォーマンスが予定されています。演奏は、東京文化会館のワークショップ・リーダーによるもので、ウォルフガン・ロッゲンカンプの「アフリカン・ブルース」やシャブリエの『田園組曲』などが披露されます。音楽を聴くだけでなく、演奏と照明のコラボレーションによる視覚的魅力も楽しめることでしょう。
特筆すべきは、これらのアクティビティに参加したろう者と聴者の皆さんが、コンサートの最後に一緒に演奏することができる機会です。それによって、音楽を通じてつながる感動を共に分かち合うことができるのです。音楽の力を再確認し、多様なニーズを持つ人々が共に楽しめる空間が実現されます。
インクルーシブデザインへの取り組み
ソニーのクリエイティブセンターは、障がいのある方や高齢者などの「リードユーザー」との協働を通じて、インクルーシブデザインを推進しています。多様なニーズを持つ人々に対し、感動を共有できるデザインの新しい形を模索し続けています。このイベントを通じて、デザイナーたちは参加者との対話を重ね、誰もが共に楽しめる音楽体験を創造する努力を惜しまないと言います。
参加方法および今後の展望
このオンラインコンサートは、3月4日(火)19:00より、視聴無料で配信されます。さらに、アーカイブ配信も行うため、2025年10月31日までさまざまなタイミングで楽しむことが可能です。この機会に、ぜひ新しい音楽体験を体感してみてはいかがでしょうか。すべての人が音楽とともに、共生の楽しさを感じることができるようになることを期待しています。
詳細は
こちらからご確認いただけます。音楽と映像が融合した新たな体験を、ぜひお見逃しなく!