Vantage GT3、WEC初表彰台獲得の舞台裏
2025年7月14日、ブラジルのインテルラゴスで行われたサンパウロ6時間レースで、アストンマーティンのパートナーチームRacing Spirit of Léman(RSL)が歴史的な瞬間を迎えました。それは、FIA世界耐久選手権(WEC)において、彼らにとっては初の表彰台フィニッシュを果たしたことです。このレースで3位という結果を占め、Vantage GT3にとっても今シーズン初めてのWEC表彰台となります。
この感動的なレースでは、エドゥアルド・バリチェロ、アントニー・マッキントッシュ、ヴァランタン・アス・クローというドライバーが活躍しました。
エドゥアルド・バリチェロの活躍
レースの主役とも言えるエドゥアルド・バリチェロは、F1®グランプリで13回の優勝を誇るルーベンス・バリチェロの息子です。RSLにとっては、このレースがWEC初出場ということもあり、バリチェロの存在がチームに大きなサポートをもたらしました。本戦では、バリチェロが3回のスティントを見事にこなし、最後の10分でドラマティックな3位フィニッシュを決めました。
バリチェロはレースを振り返り、「クレイジーな状況でした。エンジニアたちの指示を信じて、タイヤをどこまで追い込むかを考えなければなりませんでした。レース終盤に全てを失うわけにはいきませんからね。しかし、すべてがうまくいき、ありがたいことに最終的に3位を確保できました。」と満足感を表現しています。
WEC初出場のマッキントッシュ
新たにWECに参加したアントニー・マッキントッシュも注目の若手ドライバーです。スタートを切った彼は、先月のスパ24時間レースでの経験を活かし、レース序盤から先頭を引っ張ります。最初のピットストップに向かう中で、ポジションを守りぬく姿勢が光りました。しかし、彼のスティントの後半には小さなミスが影響し、トップ10から外れる場面も。
最後の追い上げ
その後のRaceでバトンを受け取ったバリチェロは、見事なダブルスティントで再度表彰台争いに加わります。最終ラップに2台を追い抜いた彼は、3位のポジションを確保しました。これにより、バリチェロやRSLにとって特別な経験が訪れました。
Vantage GT3の競技力
今回の表彰台獲得は、ドライバー全員にとっても、RSLにとっても特別な意味を持ちます。RSLがWECに出場したのはまだ5回目ながらも、エドゥアルド・バリチェロの魅力とRSLの努力が相まって素晴らしい結果を生み出しました。Vantageはこれまでに、インテルラゴスで3つのクラス優勝と5つの表彰台獲得を達成しています。
さらなる展開
今後のWECは、9月のローンスター・ル・マンで再開され、IMSAは8月にロード・アメリカへと進む予定です。アストンマーティンは全体のパフォーマンスを高め、次なるレースでの活躍が期待されます。Vantage GT3が掲げる輝かしい未来と共に、WECでの活躍が楽しみです。サンパウロ6時間レースの成功が、これからの挑戦への自信を高めることでしょう。