FCスペラベント群馬が新たな挑戦を始める
群馬県伊勢崎市に拠点を置くFCスペラベント群馬が、地域貢献や人材育成を目的とした新しい形の実業団型サッカークラブを本格始動させました。運営するのは、農業スタートアップ企業であるクールコネクト株式会社。彼らは地域活性化を念頭に、サッカークラブの設立を進めています。
このクラブは、2026年4月からの公式戦参入を目指しており、将来的にはJ3リーグへの昇格を狙っています。チームは、地域の子どもたちへのサッカー教室の開催や清掃活動など、地域とのつながりを大切にしながら成長していくことを掲げています。
新しい地方クラブモデル
FCスペラベントのユニークな特徴は、選手が午前中にチーム練習を行い、午後にはクールコネクトが展開する不動産や農業関連業務に従事する「セミプロモデル」を採用している点です。これにより、選手は安定した収入を得ながら、競技力向上を図ることができます。さらに、同社が手掛ける「NOSAエステート」事業を通じて、地域の空き家を再生し、地域産業の拠点として活用する取り組みも進めています。
クラブの設立に向けては、すでに群馬県3部リーグで安定した順位を誇っており、2025年度には9チーム中2位という成績を収めています。この実績を基に、選手体制を20〜25名に増強し、さらにリーグ昇格を目指す姿勢を固めています。
適材適所の人材
クラブ運営の要として、ゼネラルマネージャーに中根玄暉氏、監督に永島卓徒氏が就任しました。中根氏は東京ヴェルディ下部組織出身で、利根商業高校などでの指導経験を持つ実力者であり、クラブの強化責任者として重要な役割を担います。一方、永島氏は青森山田高校で全国制覇の実績を持ち、moment soccer schoolで500名以上を指導した実績を活かし、2026年シーズンからチームを率います。
クラウドファンディングによる支援
FCスペラベントは、地域と共に育てていくためには資金が不可欠という考えから、クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」を利用しての応援購入サービスを年内に実施予定です。集まった資金はクラブ運営や選手待遇の改善、地域とのイベント開催などに充てる予定です。このような試みは、地域に根ざしたサッカークラブとして、地域貢献を果たす新しいモデルにチャレンジする姿勢を示しています。
まとめ
FCスペラベント群馬の活動は、単なるサッカークラブの設立を超え、地域の課題解決に貢献する新たなビジョンを持っています。農業とスポーツを融合させ、さらには社会的な価値を生み出すことを目指すこのプロジェクトは、地方からJリーグを目指す新しいクラブモデルの確立に向け、大きな期待がかかっています。地域のサポートとともに、FCスペラベントが成長していく姿を見守りたいと思います。