スタンレー電気、神奈川に新技術研究棟を竣工し未来への挑戦を開始

スタンレー電気、未来を見据えた新技術研究棟を竣工

スタンレー電気株式会社が、神奈川県横浜市青葉区に新たな技術研究所の新棟を竣工しました。この新たな拠点は、同社の経営計画に基づく戦略的投資の一環として位置付けられています。2026年2月からの稼働開始を予定しており、光技術の独自性を活かし、新たな市場の開拓を目指しています。

新棟建設の目的

新棟の建設にはいくつかの重要な背景と目的があります。

1. ナノテクノロジーを用いた次世代技術の開発

近年、自動車の安全性向上や、ライフサイエンス分野での微細な対象への技術的なアプローチが求められており、ナノテクノロジーの重要性が増しています。スタンレー電気は、ナノレベルでの成膜・加工・分析を可能にする先端設備を導入することで、これらの社会的ニーズに応える画期的な光デバイスの開発を加速させます。さらに、デジタルトランスフォーメーション（DX）を進め、より高精度な製品の不足を解消する計画です。

2. 研究開発機能の集約と知の融合

これまで複数の拠点に分散していた研究開発機能を、新棟に集約します。その結果、効率的な研究開発が実現されます。新たに設計されたオフィス環境は、クリエイティビティとコミュニケーションを促進するよう配慮されており、部門の垣根を越えた自由な発想やアイデアの交換が期待されています。オープンイノベーションの推進も重視し、企業や大学、スタートアップとの連携を深めるエリアも設けます。

主な研究開発テーマ

新棟で予定されている研究開発テーマには、次のようなものがあります：

- 次世代光源の開発：PCSELやVCSELなど。
- モビリティの安全性向上技術：悪天候や死角を克服する技術。
- 深紫外除菌技術：光を使用して水や空気を無害化する技術。
- 生活・ヘルスケア分野向け光ソリューション：高齢化や情報化社会に対応。
- 環境への配慮：カーボンネガティブやサーキュラーエコノミーに関連した研究。

新棟の概要

- 所在地：神奈川県横浜市青葉区荏田西1-3-1
- 総工費：約60億円
- 着工：2024年3月（旧棟の解体は2023年6月）
- 竣工：2025年11月
- 稼働開始予定：2026年2月
- 敷地面積：6,817㎡
- 建築面積：2,631㎡
- 延床面積：8,529㎡
- 建物構造：RC造地上5階建て、高さ約20m
- 環境への配慮：太陽光発電や高効率の空調、断熱構造を備え、年間約400tのCO₂削減が予定されています。

スタンレー電気について

スタンレー電気は1920年に自動車用電球の製造・販売を目的に創業し、現在では世界中の重要な四輪・二輪メーカーに製品を供給しています。その事業は自動車照明にとどまらず、可視光や赤外線、紫外線LED、LCDなど多岐にわたるコンポーネント製品を提供し、私たちの生活に安全と安心をもたらしています。

この新たな技術研究棟の竣工を機に、スタンレー電気は未来の技術革新へ向けて新たな一歩を踏み出しました。今後の展開がますます楽しみです。