IT起業家がウインドサーフィンで挑む世界の舞台!
ウインドサーフィン観戦の新たな可能性を拓く、N-Sports tracking Labの横井愼也氏が波乱の挑戦を繰り広げます。この男、ただの起業家ではなく、自らも日本代表として「ANAウィンドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会」に参加するアスリートです。彼の開発した観戦システム「HAWKCAST」は、競技の見え方を一新する画期的な技術です。
背景:テクノロジーが生むアスリート
ウインドサーフィンはその特性上、沖合で行われることが多く、観客たちにとって選手の動きやレースの状況を把握するのは容易ではありません。横井氏は社会人となってから競技をスタートした遅咲きの選手であり、時間の限りを利用し、効率的に上達する手法を模索する中でデータ活用にたどり着きました。
彼はサイエンスを駆使して、自身の技術向上のために「SmartSailing」という競技分析システムを開発。これはGPS技術と9軸センサーを活用し、風やスピード、角度などのデータをグラフ化、選手の技術向上に寄与するものです。この技術はさらに発展し、日本国内のオリンピック選手たちのトレーニングにも利用されています。
観戦体験の変革:「HAWKCAST」
横井氏は「選手の努力と競技の迫力を、もっと多くの人に届けたい」という想いから、「HAWKCAST」を生み出しました。このシステムはウインドサーフィンなどの水上競技をリアルタイムでトラッキングし、地図上にアニメーション表示するという革新的な技術を誇ります。これにより、岸からは見えなかったレース展開を観客や関係者は即座に把握することが可能になります。
HAWKCASTは、競技計測の自動化を可能にし、運営スタッフの負担を軽減。また、2019年以降はワールドカップ公式トラッキングシステムとして採用され、国際大会で高く評価されています。さらに、N-Sports tracking Labは、これらの技術を競技計測、データ分析、観戦体験を向上させる方向へと拓くことで、セーリングやトライアスロン競技への展開も視野に入れています。
データを活かした練習の成果
横井氏自身がデータ分析を駆使してトレーニングを重ねた結果、彼は短期間で国内のトップ選手へと成長を遂げました。今回、自らが開発した技術を武器に、念願の世界大会の舞台に立つ日が来たのです。これについて彼は「もともとは技術開発を通じて“見えない海の上をどう見せるか”というチャレンジが始まりました。しかし、実際に選手としてデータを体感することで、技術やトレーニングが大いに進化しました。今後はこの経験を日本の選手たちのレベルアップや育成に貢献したいと考えています。」とコメントしています。
ANAウィンドサーフィンワールドカップ横須賀・三浦大会とは
この大会は、世界各国のトッププロ選手が集結するワールドツアーの最終戦であり、日本では2017年以来毎年開催されてきました(※2020年と2021年は中止)。多くのファンが注目する中、今回は第7回目の開催となります。
N-Sports tracking Labの概要
本社を横須賀に置くN-Sports tracking Labは、スポーツデータ計測・解析・中継システムの開発・提供を行っています。代表の横井氏は愛知県出身で、様々な競技に対応した位置情報サービスを手がけており、幅広い分野に展開しています。最近では、スタートアップオーディションや起業家万博でも高い評価を得ており、今後の成長にも期待が寄せられています。