重症心身障がい児と家族の絆を深めるファミリーコンサート開催レポート

重症心身障がい児と家族の特別な時間

2025年1月11日、東京都江戸川区のタワーホール船堀では、特定非営利活動法人EPOが主催する「COCOLON新春コンサート」が開催され、重症心身障がい児とその家族、合計162名が参加しました。このコンサートは、障がいを持つ子供たちとその家族、そして支援者たちに、楽しみと学びの場を提供するために設計されています。

参加しやすい環境づくり

一般的なコンサートとは異なり、会場ではクッションフロアが用意されており、座ることが難しいお子様でも安心して参加できます。車いすやバギーのままでも視聴できる環境が整っており、参加者にとってのストレスが軽減されています。さらに、屋内での開催により雨天や医療的ケアの心配もなく、安心して楽しむことができました。

音楽を通じた心の交流

このコンサートは「音のなかまたち」という音楽ユニットによるもので、子ども向けの楽曲を中心に、楽器演奏のフィーチャーが盛り込まれたプログラムが充実しています。「にじの向こうに」や「どんな色が好き」など身近な楽曲や、「チャルダッシュ」などの本格的な演奏が織り交ぜられ、観客はリラックスしながら音楽に触れることができました。

舞台との距離の近さ

舞台と観客席が近いため、寝転がったまま楽しむことができる贅沢な時間。子どもたちにとって本物の音楽を感じる場となっており、多くの参加者からは心温まる反応が寄せられました。

参加型のプログラム

コンサートはただの観賞ではなく、参加者が舞台に上がって「バスにのって」の演目に参加するコーナーもありました。抽選で選ばれた家族が、特別に作られたバスの模型の運転手になり、楽しい体験を味わうことができました。また、リクエストコーナーも設けられ、参加者からのリクエストに即興で応えるパフォーマンスが行われました。これにより、会場内は盛り上がりに満ち、特別な思い出を作ることができました。

ライブ配信の導入

2部公演では、会場に来られない方にも音楽を届けるためのライブ配信が行われ、テレビやスマートフォンで自宅でも楽しさを味わうことができました。アーカイブ配信も行われ、後日再度楽しむことができる嬉しい取り組みです。

参加者の声

参加いただいた家族の皆さんからは、「たくみお兄さんが大好き！次こそリクエストに当たったらいいな」、「お歌や楽器の演奏が素晴らしかった」といった声が寄せられ、皆がこの特別な日を楽しんでいたことが伺えます。「初めてのコンサートで楽しかった！ぼよよん体操が特に好きだった」との感想もあり、音楽が子供たちの心をつかんでいることが示されています。