スタジアムで「声」の熱狂を視覚化する新技術
スポーツ観戦の楽しみ方が、今一新されようとしています。SHIN4NY株式会社(本社:神奈川県小田原市)は、栃木SC(株式会社栃木サッカークラブ)と協力し、2025年6月28日に「ボルテージ指数®︎」と呼ばれるリアルタイム音声解析技術を用いた実証実験を行います。
ボルテージ指数とは?
「ボルテージ指数」は、ヒトの発話音声を計測し、その感情を視覚化する技術です。この画期的なテクノロジーによって、観客の応援の声がリアルタイムで数値化され、スタジアム内の大型ビジョンに表示されるのです。これにより、観戦者は自分たちの応援がどれほどの熱狂に繋がっているかを直感的に理解できます。数値は0〜100のスケールで表示され、応援の特性をグラフィックで示します。
実証実験の詳細
実験は、栃木SCのホームであるカンセキスタジアムとちぎにて行われ、2025年6月28日のJ3リーグ、栃木SC対松本山雅FCの試合が対象です。ハーフタイムに観客の応援を分析し、その感情を「見える化」することが目的です。この技術は、音声データをわずか5秒で数値化し、観客と選手との一体感を生成します。
この取り組みを通じて、特にサッカーファンには新たなる視覚的体験を提供し、観戦の楽しさをより増幅させることができます。これまでは選手のパフォーマンスや戦術の分析が主な焦点でしたが、今後はファンの声援がいかに影響を与えるかにも目を向ける必要があります。
栃木SCの地域密着の理念
栃木SCは、地域密着型のプロサッカークラブとして栃木県を拠点に活動しています。彼らの目標は、サッカーファンを増やし、地域全体の活性化に寄与すること。本プロジェクトは、ファンとの距離を縮めるための新しい試みとして、観戦体験を豊かにし、栃木SCにとっても重要なイベントとなるでしょう。
宇都宮アクセラレーター2024との連携
本実証実験は「宇都宮アクセラレーター2024」の支援を受けています。このプログラムは産学官金の連携を通じてスタートアップ企業の成長を促進し、革新的な技術を地域経済に実装することを目指しています。SHIN4NYの取り組みもその一環であり、新たなビジネスの創出を通じて、地域に新たな価値を提供しようというものです。
技術の将来性
SHIN4NYの代表取締役、工藤春香氏は、同社のセンシング技術が人々の日常生活に新しい価値を生み出すと確信しています。「ボルテージ指数」は、様々なシーンでの応用が可能で、特に精神的パフォーマンスの向上に寄与することが期待されています。音声データを活用することで、より素晴らしい体験をサポートすることができます。
まとめ
リアルタイム音声解析によって、スタジアムの熱気を数値化し、観客と選手の距離を縮める「ボルテージ指数」。この技術がもたらす新しい観戦スタイルは、一体感をより強め、これまで以上にスポーツ観戦を楽しむきっかけとなるでしょう。今後の動向にぜひご注目ください。