蔵王の樹氷を未来へつなぐ植樹活動
2025年8月30日、スキージャンプ界のスター、髙梨沙羅選手が自身の取り組みである「JUMP for The Earth PROJECT」の一環として、蔵王での植樹活動を行いました。地元の村山産業高等学校の生徒たちや樹氷復活サポーターらと共に、蔵王のシンボルである樹氷を守る重要な活動のため、オオシラビソの稚樹を植えました。この取り組みは、第七弾にあたるもので、蔵王に雪をともなうスノースポーツを未来へ繋げるための大事な一歩です。
活動の背景と目的
山形県蔵王は、ウィンタースポーツの聖地として数多くのスキージャンプ選手に愛されてきました。特に髙梨選手にとっては、2012年のW杯での初優勝の地であり、競技人生において大切な場所です。そのため、彼女はこの地域の自然環境を保護し、次世代の選手にも優れた競技環境を残すことが強く求められると考えています。この植樹を通じて、蔵王の未来と若きアスリートたちの成長を支えるために行動することが彼女の使命といえるでしょう。
植樹活動の詳細
活動当日は、約45名の参加者が集まり、開会式では高校生たちがオオシラビソの役割を説明しました。それを受けて、参加者全員でユートピアゲレンデ周辺での稚樹探索・採取を行った後、蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅での植樹を実施しました。髙梨選手も「初めての植樹活動で重労働を実感した」と語り、参加者が協力して無事に作業を終えたことを喜びました。この体験は、若者たちに自然環境への意識を高める重要な学びの場ともなりました。
将来への影響
JUMP for The Earth PROJECTは、気候変動が進行する中で、スノースポーツに必要な雪を未来世代へ引き継ぎたいと考えています。このプロジェクトは、「自然とふれあう」「自然からまなぶ」「自然をまもる」の三本柱で活動を展開しています。髙梨選手のリーダーシップのもと、参加者たちは単なる植樹活動を超え、地域の自然環境を次世代に引き継ぐための具体的な行動を学びました。
いま必要なこと
髙梨選手は、自らの経験を元に気候変動問題を「自分ごと」として考える意義を伝えています。このプロジェクトに参加することで、地域の若者たちにも未来を守るための意識が芽生え、自然と共存する大切さを感じてもらえることを願っています。
また、髙梨選手は「次世代が樹氷を見て感動し、自ら学ぶ環境を守ることがスキージャンプの基盤に繋がる」と強調し、これからも蔵王の樹氷を守る活動を続けていくことを決意しました。
このような活動が積み重なり、若い世代の育成だけでなく、地域全体の環境保護にも繋がることを期待しています。今後も蔵王の自然を大切にし、共に歩みながら未来を創っていく「JUMP for The Earth PROJECT」に目が離せません。