第45回「地方の時代」映像祭2025が開催!
関西大学にて、2025年11月15日(土)から21日(金)にかけて第45回「地方の時代」映像祭が行われます。この映像祭は、地方から優れた映像作品を発掘・発信することを目的としており、今年も全国から318作品が寄せられ、その中から35作品が入賞に選ばれました。
映像祭の歴史と意義
「地方の時代」映像祭は1980年に始まり、これまでに多くの放送局や市民、学生から寄せられた映像作品が集まり、参加作品数はなんと7,734本に達しています。この映像祭は「地域と時代を伝える記録」として高い評価を受け続けており、半世紀近くにわたって多くの映像人に支持されています。今年は特に戦後80年という節目の年にあたり、戦争体験の継承をテーマにした作品が多数上映される予定です。
イベントの内容
初日の11月15日(土)には贈賞式が行われ、優れた作品の上映や記念講演が予定されています。特に注目したいのは、袴田事件で著名な袴田ひで子さんが行う講演です。92歳のひで子さんは、弟の無実を訴え続けてきた闘いの歴史と、今思うことを語ります。また、同日には「戦後80年『戦争とメディア』を問い直す」というテーマのシンポジウムも開かれ、作家で映画監督の森達也氏をモデレーターに迎え、各放送局で戦争報道に携わってきた専門家たちが参加します。
次の日、11月16日(日)には、学生や高校生に向けた映像制作やSNSを活用した情報発信に関するワークショップが行われる予定です。これにより、若い世代が自らの視点や思いを映像を通じて発信する力を育むことを目指しています。そして、11月17日(月)には、映画『侍タイムスリッパー』の大ヒットで知られる映画監督・安田淳一さんによる特別講演「私の映画づくり、コメづくり」が行われ、映画『ごはん』の上映も予定されています。
「伝えることをあきらめない」
昨今ではSNSなど新しいメディアが登場し、情報発信の環境が大きく変わっています。その中で、映像祭は正確で信頼できる情報を発信する重要性を再認識し、「伝えることをあきらめない」というサブテーマを掲げています。この映像祭を通じて、地域の問題や時代状況を捉え、社会に対して積極的に情報を発信していく姿勢が示されています。
参加方法
第45回「地方の時代」映像祭は、関西大学千里山キャンパス内の各会場で行われ、入場は無料です。詳細な情報は公式ウェブサイトで確認できます。映像の力で地域の声を届けるこのイベントは、もちろん一般の方も参加可能で、ぜひ多くの方々にお越しいただきたいものです。
芸術と社会の結びつき、そして個々の歴史が映し出された作品が発信されるこの場で、皆様のご参加を心からお待ちしております。