大阪松竹座の想い
2026-07-02 12:10:16

104年の歴史を閉じる大阪松竹座の想いと感動

大阪松竹座の終焉と役者たちの想い



103年の歴史を持つ、道頓堀の「大阪松竹座」。その閉館は多くのファンや役者たちの心に大きな爪痕を残しました。今年5月、最後の幕が下りるその日までの様子を追ったドキュメンタリー番組「ドキュメンタリー7」が、2026年7月2日深夜1時から放送されます。この番組では、松竹座の歴史とともに生きてきた人々がいかにその場所に思いを寄せているのかを深く掘り下げていきます。

道頓堀はかつて“劇場の町”と呼ばれ、数多くの芝居小屋が並んでいました。そこで愛されてきた「大阪松竹座」は、令和の時代までその存在を守ってきました。しかし、2026年の5月に閉館が決定したという突然の知らせは、ファンや役者にとって衝撃の出来事でした。特に、片岡千壽さんは、「私たちが育った家がなくなるような気持ちで、本当に寂しい」とその思いを語ります。

5月には、思い出の詰まった「さよなら公演」が行われ、著名な役者たちが集結しました。人間国宝の片岡仁左衛門さんや中村鴈治郎さん、松本幸四郎さんたちが舞台に立ち、観客たちに感動を届けました。仁左衛門さんはかつて道頓堀に多くの劇場があったことを振り返り、「残したいものがある」と語り、役者としての感謝の気持ちを述べました。

一方、町の人々からも大きな悲しみが広がります。近くのうどん屋「今井」で、仁左衛門さんたちと交流がある店主は、「年月が過ぎていく中で、このような日が来ることを誰も予想していなかった」と語り、日常の一部だった大阪松竹座の存在がなくなることを惜しみます。

最後の舞台で主演を務めた片岡愛之助さんは、この役に特別な思いを抱えていました。過去には大けがをして役を封印していたこともあり、「さよなら公演」の演目として「義賢最期」を選んだことには深い理由がありました。彼の手に掲げられたポスターには、町の人々の思いを代弁するかのように「芝居町の灯は、消しまへん」と書かれています。これは、大阪松竹座の名を背負った彼らの約束でもあります。

2026年5月26日、運命の千穐楽の日、松竹座には多くの人々が集まりました。仁左衛門さん、愛之助さんを含む役者たちの情熱が詰まった舞台に、詰めかけた人々も感動の涙を流しました。舞台の終わりに仁左衛門さんが、「道頓堀に再び松竹座が立つ日を信じています」と語り、多くの期待を残しました。

閉館から数週間後、片岡千壽さんは大阪松竹座の稽古場に戻り、新たな作品に取り組む姿がありました。彼は、仁左衛門さんが監修する新作歌舞伎の稽古を仲間たちと共に行い、上方歌舞伎の伝統を次世代へと引き継いでいこうとしています。このような活動から、閉館は終わりではなく、新しい始まりの一歩であることが伺えます。

このドキュメンタリーは、大阪松竹座という舞台で織りなされるさまざまな人々の物語を通じて、役者たちが持つ上方歌舞伎への情熱と未来への希望を描いています。大阪松竹座の灯が消えることはあっても、彼らの思いは決して消えないのです。

放送の記念すべき日を迎える「ドキュメンタリー7」に、ぜひご注目ください。


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