アスリートの未来を考える！キャリア支援の新たな試みを紹介

アスリートの未来を共に考えるカンファレンスの報告

2025年2月26日、水曜日、東京ミッドタウン八重洲にて、アスリートのキャリア形成を支援するための「Athlete Career Challenge カンファレンス 2025」が開催されました。このカンファレンスは、アスリートのライフキャリアに光を当てることを目的としており、今年で5回目となります。

イベントのテーマは「競技の枠を超えアスリートと共に考えるアスリートの未来」。従来の発表形式から一新し、アスリートが積極的に参加するグループワークセッションも加わりました。これにより、競技を超えた多様な視点からアスリートの未来像を描く機会が提供されました。

開会の挨拶

カンファレンスの開始にあたり、スポーツ庁の室伏広治長官が挨拶を述べました。室伏長官は、「アスリートが競技生活で培った能力を引退後も活かせる社会を目指す」ことの重要性を強調しました。彼は自身のデュアルキャリアを例に挙げ、現役時代からの教育や研究活動の重要性を説きました。

SCSC髙橋義雄会長のメッセージ

次に登場したSCSCの髙橋義雄会長は、600名以上の参加者に感謝の意を示しながら、アスリートの認知度向上の課題について触れました。彼は、「多くの団体から支持を受けているが、まだ多くのアスリートに活動が知られていない」と語り、今後の展望を語りました。

アスリートのキャリア課題に迫る

最初のプログラム「アスリートのキャリア課題とは何なのか」では、さまざまな団体の代表がそれぞれの取り組みを紹介しました。日本プロサッカー選手会の小林氏は、アスリートの引退後の不安を軽減するための支援体制について説明しました。また、彼は自らのスキルアップが選手のパフォーマンス向上にも繋がることを強調しました。

次に、日本陸上競技連盟の田﨑氏が「ライフスキルトレーニングプログラム」について紹介し、アスリートが持つ独自のスキルが社会で有益であることを示しました。このセッションでは、選手と指導者のコミュニケーションの重要性も議論され、村上氏が意義深い指摘をしました。

キャリアビジョンワークショップ

続くセッションは「アスリートと考えるキャリアビジョンワークショップ」。川島氏を中心にアスリート自身が抱えるキャリアの問題点に対する意見が交わされました。セカンドキャリアに関する壁や、高まるPDCAサイクルの重要性について意見を交換し、アスリート同士の貴重な対話が生まれました。

アスリート人材の期待

最後のセッションでは、企業側からアスリート人材がもたらす力について紹介されました。リクルートの近藤氏からは、アスリートが持つ考察力や課題への取り組み姿勢が社会貢献に繋がる具体例が挙げられ、企業との共生が描かれました。

総括と今後の展望

全体のセッションを通じて、アスリートの持つ可能性とその成長がより広い社会問題解決にどう寄与できるか、多くの知見が得られました。閉会の挨拶を務めたSCSCの森岡副会長は、この貴重な経験が今後も活かされることを期待し、参加者にお礼を述べてカンファレンスを締めくくりました。

開催されたカンファレンスの全編は、こちらのリンクから視聴可能です。アスリートの未来を共に考えるこのカンファレンスが、これからのキャリア形成にどのように繋がるのか、引き続き注目です。